保険料の一時払いと全期前納の違いは?どちらがいいの?

ざっくり言うと・・・
学資保険支払いにおける一括払いは「一時払い」「全期前納」が存在。 どちらも月払い・年払いよりも高い返戻率となり、一時払いが最も高い返戻率 となっているが、親の万一の際を考慮するならば「全期前納」がオススメ

また、資金に余裕があり一括払いができる方に対して最近では株式投資やNISAを利用した商品もあるが
万一に備えるという保険本来の用途からすると投資リスクが高いためオススメできない

一時払い ・全期間の保険料を一度に払い込む
・保険控除は支払い年のみ
・契約者が死亡した場合、保険料は戻ってこない
全期前納 ・全期間の保険料に相当する金額を保険会社に預け、そのお金を適宜保険料に転換していく
・保険料控除は払込期間中は毎年適用
・契約者が死亡した場合、それまでに転換をした保険料の解約返戻金と保険会社に預けていたお金で保険料に転換いていない金額(未経過分)が戻ってくる

★ここに目次

資保険に限らず、保険の加入を検討する際、支払い方法を気にされる方は多いのではないでしょうか。学資保険は、月々もしくは年一回の年払いで積み立てていくイメージが一般的だと思います。

もし今、既にある貯蓄や、親からの相続、はたまた宝くじの当選などによりまとまった現金をお持ちであれば、保険料はまとめて支払っておきたいという方もいらっしゃると思います。

今回は、月払いや年払いだけでない、保険料を一括で支払う一括払いである「一時払い(いちじばらい)」と、「全期前納(ぜんきぜんのう)」という支払い方法と、その特徴についてお伝えいたします。

  1. 一括払いだとどれくらいおトクになるの? h2


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独身時代から貯蓄していたが、当面使用する予定のない貯金があったり、贈与税の緩和から、教育資金として祖父母から孫へと贈与されたお金があるなど、手元にまとまったお金がある場合、それを学資保険に入れておこうと思う方も多いと思います。

保険料の支払い方法には、通常の月々払いや年払いに加えて、一括で保険料を払い込む「一時払い」と「全期前納」という方法があります。

詳しくは後ほどみていきますが、まずは月々払いや年払いと一括払いがどれぐらい違うのかということをご紹介していきます。

■月払いと年払いの違い h3

ここでは、国内大手保険会社の学資保険のを例にして、月々払いと年払いの違いについて見ていきましょう。設定条件は以下の通りです。

【条件】契約者:30歳

    子ども: 0歳

    満期時受取保険金:300万円

    払込期間:18歳まで

<月払いの場合>

月々の保険料は、この商品の場合13,030円/月となります。

そのため、保険料の支払総額は13,030円×12ヶ月×18年=2,814,480円となります。

300万円の満期金を受け取ることができるため、返戻率は106.6%となります。

<年払いの場合>

一方、年払いの保険料は、この商品の場合153,470円となります。

そのため、保険料の支払総額は153,470円×18年=2,762,460円となります。

300万円の満期金を受け取ることができるため、返戻率は108.6%となります。

このように、月払いか年払いかという選択だけで、支払総額は52,020円の差になってきます。52,020円・・・大金です!返戻率に直すと2%も違いが出てきますね。もし賞与等が安定して支給される職業の方や、月々の保険料分をしっかりと管理できる方であれば、保険料の支払いは月々払いよりも、年払いの方が断然おトクになり、オススメです。月払いと年払いは契約後でも、支払い方法の変更は可能ですので、途中から年払いで払う余裕が出てきた場合は年払いにすることで、変更した時点からその返戻率に変わります。

■月払いと一括払いの違い h3

先ほどの学資保険を例に、今度は月払いと一括払いの違いについて見ていきたいと思います。

この商品を一括で支払う場合、その保険料は2,525,615円となります。

月払いの総額も2,814,480円と比較すると、なんと288,865円もの差が出てきます。

かつ一括払いの場合は、返戻率も118.8%と、月払いと比較して12%もの違いになります。

このように、月払いより年払い、そして既に手元にまとまったお金があるようであれば、一括払いで学資保険の保険料を支払ことで、より効果的に学資資金を準備することができます。

では一括払いについて詳しくみていきたいと思いますが、一括払いには「一時払い」と「全期前納」という2種類の方法があります。まずはそれぞれの特徴について次項でご説明していきます。

第二章 一時払いと全期前納の違い h2


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冒頭から繰り返しお伝えしている通り、一時払いと全期前納はともに保険料を一括で支払うという方法です。その違いをきちんと把握している方は意外に少ないですし、一見同じように見えてしまうものですが、実はその性質は随分違います。

この章では、それぞれの特徴についてご紹介したいと思います。

■それぞれの特徴について h3

一時払いと全期前納の違いは以下の通りです。

<一時払い>

・月払い、年払い、全期前納に比べ、一番満期受取金の返戻率が高い

・万が一契約者(親)が亡くなった場合、払い込んだ保険料は戻ってこない

・生命保険料控除は、契約したその年の一回だけ対象

一時払いは、まさに全ての期間の保険料を一括で支払うという支払い方法です。

そのため、その後に契約者が亡くなった場合も支払った保険料が戻ってくることはありません。これは住宅ローンをイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、住宅ローンも月々支払っている最中に契約者が亡くなった場合、団体信用生命保険に加入しているので、その後のローンを支払う義務は無くなります。しかし、現金一括で購入する場合はこの保険が適用されないことと、そもそもその住宅の権利を一括で買い取ることを意味しますので、契約者に万一があっても、このお金が返金されないということと同様です。

<全期前納>

一方、全期前納は同じ一括払いですが一時払いとは違い

・月払い、年払いに比べて、満期受取金の返戻率が高い

・万が一契約者(親)が亡くなった場合、翌年からの支払いは不要。払い込んだお金の

 うち未経過分に該当する保険料は返還され、死亡特約を付帯していれば、満期金を満

 額受け取ることができる

・生命保険料控除が、保険料の払込期間中は毎年対象になる

という特徴を持ちます。全期前納は保険料の金額こそ、一時払いと同様にまとまった金額なのですが、「全期間分を前納する」ということで、支払うというより、保険料を保険会社に預けておくというイメージになります。

保険会社は、預かった「全期間分」の保険料の中から、1年目に1年分、2年目に次の1年分・・というように、保険料に転換していきます。

そのため、例えば18歳までの払込期間に対し、お子さまが10歳の時点で契約者が亡くなってしまった場合、ここまで経過した10年分を除いた、残り8年分を契約者ご家族にお返し、払込免除が付帯していれば、以後保険料を支払う必要はありません。

■解約した場合はどうなるの? h3

このように、同じ一括払いでも特徴が大きく異なることから、解約した場合もその違いが顕著です。以下はそれぞれ解約した場合についての違いとなります。

<一時払いを解約した場合>

一時払いは既に全額を保険会社に保険料として支払っていますので、解約については支払った保険料を解約返戻金として返金することになります。

解約の時期によっては支払った保険料よりも、解約返戻金として戻ってくる金額が下回ることがありますが、通常の月払い等の保険と異なり、一般的に契約から3年以上経過しているものは上回って戻ってくるものが多いようです。

<全期前納を解約した場合>

全期前納の場合は、最初にまとまって預かった全期間分の保険料を、保険料に充当する分と未経過分で分けて計算されます。既に保険料として充当された部分はその解約返戻金として、未経過分については、そのままの金額が返金されます。

第三章 一時払いと全期前納のどっちがいいの? h3


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もし今、ある程度まとまった資金があり、一時払いや全期前納で保険料を支払うことができるのであれば、どちらを選択されたとしても学資保険の貯蓄性は大きく向上することになります。トータル面で比較すると、「全期前納が」オススメです!

とはいえ、これは好みもありますので、一概にどちらがいいということを論じるのは非常に難しいのですが、以下それぞれの支払い方に向いている場合をご紹介したいと思います。

■一時払いが向いている場合 h2

前章で見ていただいた通り、一時払いの場合、

 ・月払い、年払い、全期前納に比べ、一番満期受取金の返戻率が高い

 ・万が一契約者(親)が亡くなった場合、払い込んだ保険料は戻ってこない

 ・生命保険料控除は、契約したその年の一回だけ対象

という特徴があります。

これは貯蓄機能のみを追求するのであれば非常に適していますが、払込免除特約が使えないのであれは、現役世代にとって学資保険にしておく意味合いが少ないように思います。厚生労働省の統計でも、60歳までの死亡率は男性で8.1%、女性で4.3%と、死亡率は決して高くない反面、その中に自分が該当しないとは限りません。



反面、例えば祖父母が孫に対して、教育費として贈与するような場合は非常に適した支払い方であると言えます。もちろん契約の仕方によって贈与税がかかってしまうというデメリットもありますが、保障ということを一端は考慮することなく貯蓄性の高い学資保険をかけるということが可能です。加えて一時払いは契約者の年齢制限がある一方で、告知の必要のない保険会社もあり、比較的加入条件が緩めであることも魅力です。

もしくは、年間110万円以内であれば非課税になる暦年贈与制度を踏まえると、非常に効果的な一時払いを組むことも可能です。

例えば、年間110万円を5年に渡って受け取った場合、550万円という金額が祖父母から両親に対して贈与されていることになります。その金額を一括払いで学資保険に入れることで、加入時点にもよりますがお子さまが18歳になるまで運用できる十分な学資資金とすることができます。

■全期前納が向いている場合 h2

一方、全期前納については

・月払い、年払いに比べて、満期受取金の返戻率が高い

・万が一契約者(親)が亡くなった場合、翌年からの支払いは不要。払い込んだお金の

 うち未経過分に該当する保険料は返還され、死亡特約を付帯していれば、満期金を満

 額受け取ることができる

・生命保険料控除が、保険料の払込期間中は毎年対象になる

という特徴があります。

やはり現役世代としてご自身になにかあったらご家庭にも大きな影響が出る世代である以上、保険料を払い込んだらそれで終了という一時払いではなく、契約者である親の万が一の場合にも対応できる全期前納の方が安心です。

万が一にも預けていた分の保険料は戻ってきますし、満期金が全額もらえるということは様々なパターンに対して柔軟に対応してくれるものになります。

一時払いほどではないにせよ、月払い、年払いよりも利率も良くなる全期前納は、既にまとまった資金をお持ちの子育て世代のご家庭にはよりおすすめの支払い方法です。

第4章 NISAは学資資金準備に向いているのか? h2


https://www.pexels.com/photo/blue-and-yellow-graph-on-stock-market-monitor-159888/

さて、ここまで学資保険における一時払いと全期前納という支払い方の特徴とそのメリット・デメリットについて見てきました。学資保険を考える上で、まとまった資金が既にあるというのは非常に大きなアドバンテージです!

しかし、そういったまとまった資金をお持ちの場合、最近では学資保険以外の方法で学資資金を準備してはどうかという提案をされる機会も多いようです。

その中でも株式投資や投資信託を活用したNISA(もしくはジュニアNISA)という商品を紹介されることが増えているようです。

NISAというと、従来は証券会社や銀行での取扱が主でしたが、最近では国内の生命保険会社でも取扱を始めるようになりました。逆に従来のお付き合いから銀行の窓口で学資保険の相談をする中でNISAを勧められるというケースもあります。

この章では、NISAを学資保険の代わりとして検討できるのかについてご説明いたします。

■NISAとはどういう制度なの? h3

NISA(少額投資非課税制度)とは「株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度」です。2014年1月から始まった個人向けの税制優遇制度で、NISA専用口座で行う投資は、1人年間120万円までの運用益や配当金が非課税となります。(本来は約20%の税金がかかります。)

非課税として運用できる期間は最大5年間までですが、5年終了時点で別の非課税枠に移すこともでき、NISAの口座開設が終了する2023年までこの制度を利用することができます。

<学資保険と比較したメリット>

学資保険と比較した際のメリットとしては以下があげられます。

・運用がうまくいけば、学資保険よりはるかに高いリターンが期待できる

・金利固定の学資保険と異なり、インフレにも対応できる

・自分のタイミングで売却が可能

投資商品になりますので、運用がうまくいった場合のリターンは、学資保険の比ではありません。また契約時の金利がずっと固定となる学資保険と異なり、世の中のインフレにも対応できます。何より、自分で市場のタイミングを見て売却できるので、決まった時期まで待たなければいけない学資保険に比べ、非常にフレキシブルだと言えます。

<学資保険と比較したデメリット>

一方で、メリットの分だけもちろん相応のデメリットもあります。

・運用がうまくいかず、元本割れしてしまうリスクあり

・どの商品を選択するかで、結果が大きく変わってきてしまう

・日々変化する市場をチェックしておく必要がある

学資保険は仮に返戻率110%の商品を選べば、期間中ほっておいても、満期には約束の金額を受け取ることができますが、NISAは投資ですので、この確約がありません。

また商品も様々なものがあり、リスクが低めの投資信託を選んだとしてもそのリスクはゼロではありませんし、日々変化する市場動向を定期的にチェックしておく必要があります。投資した商品の日々の値動きに一喜一憂してしまい、他のことが手に付かないというような方もいらっしゃいますので、投資である以上は向き・不向きも踏まえて始める必要があります。

■結論 h3

各ご家庭での教育資金の考え方もあり、また投資性向が高い方もいらっしゃるので、どちらがより良いということはありませんが、教育資金を準備するために投資商品を選択することは大きなリスクを伴います。

教育資金はその資金が必要なタイミングが最初からわかっているため、そのタイミングに確実に資金を用意しなければなりません。予定していた資金が元本割れしてしまったとか、必要なタイミングにたまたま運用実績が悪く引き出せないというような不確定な要素はなるべく避けた方がいいのではないでしょうか。

また、「親の万が一」に備えられるのは保険だけですので、その面からも学資保険をオススメしたいと思います。

第5章 まとめ h2


https://www.pexels.com/photo/silver-piled-coins-164471/

今回ご紹介した内容をまとめると、以下の通りです。

<一括払いはどれぐらいお得か>

 ・一括払いには「一時払い」と「全期前納」の2種類がある。

 ・満期金の返戻率では、一時払い>全期前納>年払い>月払いの順番となる。

<一時払いと全期前納の違い>

 ・一時払いは、全期間の保険料を一度に払い込むタイプ。そのため保険料控除もその

  年一回だけが対象となり、支払った後に契約者が亡くなっても保険料は戻ってこな

  い

 ・全期前納は、全期間の保険料を保険会社に預け、該当する分だけ保険料として転換

  される。そのため保険料控除も払込期間中は毎年対象となり、契約者が死亡した場

  合も、未経過分の保険料(と経過分の解約返戻金)が戻ってくる

 <一時払いと全期前納どっちがいいか>

 ・保険としての機能面を考慮すると、一時払いよりも全期前納がおすすめ。

 <NISAは学資保険資金準備に向いているか>

 ・大きなリターンを望める反面、大きなリスクも伴う。確実に準備が必要な学資資金

  を準備する上では、学資保険を選択した方が安全。

次回は、満期金をいつ受け取るべきかについてご紹介していきます。

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