学資保険の選び方 〜本当に学資保険でいいの?〜

ざっくり言うと・・・

学資保険は「満期設定、受取タイミング」「返戻率」が重要な検討ポイントだが、
「貯蓄型」は保障が最小限、「保障型」は返戻率が元本割れとなる。

本来の目的からすると「貯蓄型」が適しているが、返戻率の下がっている今、 メリットは小さい。

終身保険(低返戻金型保険が代表例)であれば保障と返戻率の両取りが出来、 加入時期の制限もないため、
実は学資保険を検討するならば終身保険を 検討するほうがお得。

★ここに目次

こまで、学資保険の月々の保険料、加入時期、名義、支払い方法、解約返戻金(かいやくへんれいきん)についてなど、学資保険について様々な確度からご紹介してきました。今回はそのおさらいを通じて、学資保険を選ぶ際に見ておくべきポイントをまとめてご紹介いたします。

一方で、契約者の保障などを考慮した際に、学資資金を積み立てていく方法として、学資保険で本当にいいのか、その是非について考えるとともに、他にどのような代替商品があるのかについてご紹介していきたいと思います。

  1. 学資保険の選び方 h2


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いざ学資保険に加入しようと考えた際、まずはその商品の種類の多さに戸惑ってしまうのではないでしょうか。同じ保険会社の同じ商品名でもいくつかのパターンがありますので、その比較をするだけでも大変なのに、数社分の比較となると、個人ではなかなか難しいと思います。とはいえ、会社名が有名だからとか、他の方に勧められたからと、ご自身で吟味することなく加入したら、「思った時期に保険金が出なかった」とか、「よくよく計算したら、受け取れる金額より支払った保険料の方が多かった」ということも起こりえます。

そうならないために、以下学資保険を選ぶ上で最低限確認しておかなければいけないポイントについてご紹介いたします。

ポイントは大きく以下の5点です。

①学資保険のタイプを選ぶ 〜「保障型」か「貯蓄型」か〜

②可能な限りシンプルな保障にする

③満期の設定と、満期金の受け取り方を考える

④返戻率を確認する

⑤払込期間と月々の保険料の兼ね合いを考える

ではおさらい含め、この5点について見ていきましょう

■①学資保険のタイプを選ぶ 〜「保障型」か「貯蓄型」か〜 h3

学資保険を分類すると、「保障型」か「貯蓄型」かという2種類に分類することができます。

「保障型」とは、親である契約者が死亡もしくは高度障害状態になった場合、育英年金という形で死亡保障を受け取ることができます。中には子どもの病気やケガにも対応した商品もあります。その名の通り学資保険に保障の安心が加わったタイプですが、保障を付けることで学資保険本来の貯蓄性が損なわれ、元本割れしてしまう可能性があります。

一方で「貯蓄型」は保障型と異なり保障は最小限(契約者死亡時の払込免除)ですが、、その分貯蓄性の優先した設計となっており、一般的には支払った保険料よりも満期で受け取れる保険金の方が多い商品となっています。

どちらを選ぶかで学資保険としての機能が大きく異なりますが、本来学資資金を積み立てる目的で加入するものである以上、元本割れの可能性のある「保障型」ではなく、「貯蓄型」を選ぶ方がオススメです。

■②可能な限りシンプルな保障にする h3

先ほどの①で見ていただいた通り、「保障型」のような保障を付けることで、元本割れの可能性があります。学資保険本来の貯蓄性を大きく損ねてしまう親の保障は、学資保険ではなく、別の保険で保障をとればいいので、こういった保障は付けない方がいいと思われます。同様に子どもの病気やケガの保障についても、特段必要はないです。

というのも、多くの自治体ではお子さまは中学校卒業まで医療費が無料という制度をとっており、中には高校生まで対象になるような自治体もあります。

そういった中、わざわざ月々保険料を支払い、保障として追加する意味がないと言えます。そのため、学資保険本来の貯蓄性を最大限に上げるために、こういった不要な保障は省き、なるべくシンプルな形で加入していただきたいと思います。

■③満期の設定と、満期金の受け取り方を考える h3

学資保険には、細かくはいくつもの種類がありますが、大きく分類すると

ⅰ)大学入学時期をターゲットにし、17歳もしくは18歳で一括にて満期金を受け取れるプラン

ⅱ)大学入学時にまとまった満期金をうけとれるだけでなく、一部中学校や高校の入学時にお祝い金を受け取ることができるプラン

ⅲ)大学生活全般に主眼を置き、学資年金という形で4年間均等に満期金を受け取ることができるプラン

というようなパターンに分類することができます。

この満期をいつにするか、それに伴いⅰ)とⅲ)のように、一括払いで受け取るか、それとも年金のように受け取るかという受け取り方を考える必要があります。

まず満期についてですが、満期は大学入学以降を見越した17歳や18歳にするのが良いと思われます。なぜなら教育費の約半分は大学の4年間に必要になってくるからです。加えて17歳か18歳かであれば17歳を選んでおくことが安心です。

これは、お子さまが早生まれの場合、加入時期によっては18歳に設定しておくと、大学入学前に満期金を受け取れない可能性があります。

また、早生まれでないお子さまにとっても、推薦入試やAO入試の増加により、秋口には入学金や授業料の払込をしなければいけないケースも増えてきており、そういった場合にも17歳を満期にしておくことで、余裕を持って対応することができるようになるためです。

一方受け取り方については一括受取か、学資年金のような分割受取かをしっかりと考えておく必要があります。こちらについては、各ご家庭の教育プランに合わせて決めていただければと思います。

なお、一括受取の場合は一時所得という税金が、学資年金では雑所得という税金の対象になりますが、一時所得はその制度上から平均以上の高額な学資保険に入らない限りほぼ課税対象になることは少ないです。

ただ学資年金の場合、特に自営業者の方は給与所得者に比べ雑所得受取のための控除枠がないため、多くの場合課税対象になるため、給与所得者の場合は一括受取でも分割受取でも問題ありませんが、自営業者の場合は税制面からは一括受取の方をオススメします。

■④返戻率を確認する h3

学資保険を選ぶポイントとして絶対にはずせないのが「返戻率(へんれいりつ)
」です。

返戻率とは「支払った保険料の総額に対して、合計でいくら受け取れるのか」という比率を指します。満期に一括で受け取るタイプのものはその金額を、お祝い金が出るものについてはお祝い金と満期保険金を足したものが、受け取った金額となります。

計算式で表すと、

 返戻率 = (満期保険金+お祝い金)÷ 支払った保険料の総額 × 100

となります。

例えば、月々の保険料が13,000円、18歳払済の契約で、満期に300万円受けとれる学資保険だったとします。

支払った期間を丸18年で216ヶ月(12ヶ月×18年)とすると、支払った保険料の総額は13,000円 × 216ヶ月 = 2,808,000円となります。

この場合の返戻率は、

  3,000,000円 ÷ 2,808,000円 × 100 = 106.8%

となり、支払った金額に対し182,000円増え、受取時には6.8%プラスされているということがわかります。

学資保険はお子さまの教育資金の積立を、「確実に残す」ことと「しっかり増やす」ことが重要ですので、この返戻率が100%を割り込む(元本割れ)しないように、きちんと確認するようにしてくださいね。

■⑤払込期間と月々の保険料の兼ね合いを考える h3

上記④の返戻率にもかかわってくるのですが、払込期間をどうするかということは、非常に大きなポイントです。

支払い期間を長くすれば、その分月々の保険料は安くなり、短くすればその期間内で積立を行うため当然月々の保険料は高くなります。

実際に国内保険会社の学資保険商品にて、支払期間を変えた場合にどうなるのかをシミュレーションしてみると、以下のようになります。

【条件】契約者:30歳男性 被保険者:0歳 満期保険金:200万円

 ⅰ)払込期間を18歳にした場合

   月々の保険料:8,392円  返戻率:110.3%

 ⅱ)払込期間を10歳にした場合

   月々の保険料:14,368円  返戻率:115.9%

という結果になります。月々の保険料が約6,000円違ってくることに加え、払込期間を短くすると返戻率に4.4%の違いが出てきます。これは、払込が終了してから満期で保険金を受取るまでの期間が長いことで、保険会社が預けている資金を運用する期間が長くとれるからという側面があります。

貯蓄効率を考えるのであれば、払込期間を短くする方が効果的ですが、月々の保険料は高くなってしまいます。今回は満期保険金を200万円の商品でシミュレーションしていますが、300万や400万円受け取れる商品の場合は、その差はさらに開いてきます。

そのため、返戻率は意識した上で、払込期間と月々の保険料の兼ね合いをしっかりと考え、家計にとって無理のないプランを選択するようにしてください。

第二章 学資保険をおすすめしない理由 h2


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前章では、学資保険を選ぶ際の5つのポイントについてご紹介してきました。実はここにもう一つ、大前提として「学資保険に加入する目的を考える」ということが何より重要です。

このページをご覧いただいている皆様は、これからお子さまが生まれる予定がある、もしくは既にお子さまをお持ちであり、学資保険についてご検討されていらっしゃる方々かと思います。

では、皆様は学資保険を選択される際に一番重視するものは何でしょうか。

「契約者となる皆様に万が一のことがあった場合の保障」でしょうか、それとも掛けた保険料がいかに増えるかという「返戻率」でしょうか。

ここまで学資保険について見てきましたが、学資保険の最大の欠点は、この一番重視するものを考えなければいけないということです。この欠点がゆえに、学資保険はおすすめできません。以下その理由を2つご紹介いたします。

■理由その1:保障をとると、元本割れのリスク h3

保障の充実を考えると、返戻率は元本割れしてしまう可能性が高く、返戻率を選ぶと保障をとるために、契約者は別途他の保険に加入しなければならないという、どちらかをとれば、どちらかを諦めなければいけないということです。

しかし、お子さまの教育資金を積み立てる目的にもかかわらず、元本割れというのは本末転倒ですし、そもそも学資保険に入る意味がありません。

また、契約者の万一に備えるために別の保険に加入しなければいけないというのも、家計としては負担が大きくなります。

そういった点からも、学資保険はあまりオススメができません。

■理由その2:貯蓄型でも返戻率が少ない時代に!! h3

では保障を全く省き、返戻率を重視した「貯蓄型」ならいいのかというと、実はそれも疑問視せざるを得なくなってきています。

というのも、以前に比べ保険会社の運用予定利率は軒並み下がってきており、2017年4月現在の料率改定において、学資保険の運用予定利率を下げた商品がほとんどです。

中には支払期間によっては、返戻率110%近くを維持している保険会社もありますが、この改定によって、「貯蓄型」でも元本割れしてしまう商品も多くなりました。

■そのため、学資保険はおすすめできない! h3

つまり、保障もとれず貯蓄型にしてもメリットがない商品になってきている中、お子さまの大切な教育資金を積み立てるもの=学資保険と安易に考えると、後から後悔してしまうかもしれない状態になってきているということです。もちろん、「自分は貯金が苦手だが、強制的に貯蓄できるから」とか、「確実性があるから」ということをメリットにあげる方もいらっしゃるでしょうが、この点についても、それは学資保険である必要はありません。

そのため、学資保険の選び方を突き詰めて考えていくと、学資保険に加入するメリットは非常に少ないと言えるのではないでしょうか。

第三章 低契約返戻金型保険ってよく聞くけど? h2


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では、学資保険の代わりにどのような形で貯蓄するのがいいのでしょうか。

金融や運用について高い知識をお持ちであれば、株式投資やFXなどの金融商品で元本を何倍にもできる方もいらっしゃるでしょうが、それはごく一部の方だけに適した方法です。何より学資という、お子さまの教育費を確実に、かつ決まった時期に準備する方法としては、投資商品は不向きであると言えます。

では確実性が比較的高いものもので、学資保険の代わりになるものを考えると、

 ①銀行の定期預金や勤め先の財形貯蓄

 ②国債での投資

 ③タンス預金

というようなものがあるかと思います。もちろん②の国債も暴落してしまえば価値がなくなりますが,投資商品の中では比較的安定しているといえます。

①は銀行や勤め先の倒産のリスクがなければ、③は計画性と忍耐力はあれば、お金を積み立てていけますが、これらはいずれも貯蓄だけであり保障が付きません。

そこで、以前から学資保険の代替商品として挙げられることが多い、「低解約返戻金額保険」についてご紹介したいと思います。

■低解約返戻金型保険とは? h3

低解約返戻金型保険とは、保険料の払込期間中に解約した場合の解約返戻金を低く抑えることで、保険料を割安に設定している生命保険の商品です。商品のタイプには定期保険型と終身保険型があります。いずれも払込期間が終了すれば、低く抑えられていた解約返戻金も通常に戻るため、結果として保険料総額よりも高い返戻率で解約返戻金を受け取ることができます。

終身保険は仕組みの説明も必要となりますので、この章では学資保険との比較と比較しやすい定期保険タイプのものでご説明いたします。

イメージは以下の図のようになりますが、払込期間中に解約してしまうと解約返戻金は非常に低い反面、払込を終えた翌年には支払った保険料総額を上回るため、例えばお子さまが16歳や17歳になるまでを払込期間とし、18歳時に解約をすることで、学資資金として利用することができます。


■低解約返戻金型保険(定期タイプ)のメリット・デメリット h3

では、学資保険ではなく低解約返戻金型保険を選ぶ際のメリット・デメリットについてご紹介していきます。

【メリット】

<メリット1:保障と返戻率の両方取りができる!>

第二章で見ていただいた通り、学資保険は保障か返戻率という二者択一になりますが、この保険は前提が契約者の生命保険ですので、この両立をすることができます。

また、返戻率という点でも2017年4月現在で貯蓄型の学資保険の返戻率が101%〜110%であるのに対し、105%〜112%とやや上回ります。

<メリット2:学資保険と違い、加入時期に制限がない>

この保険は学資保険と異なり、親である契約者が、自身を被保険者として加入する生命保険です。そのため、出産予定日の140日前というようなお子さまによる制限はありません。まだ妊娠していなくてもお子さまを計画されているご家庭の場合、今から加入するということも可能です。

<メリット3:受け取りとる金額を、その時に調整可能>

学資保険はあらかじめ決まったタイミングに、決まった金額を受け取る契約となっていますが、低解約返戻金型保険は、満期という考え方ではなく、払込が終わると返戻率が高くなるので、そのタイミングで解約することになります。

そのため、全て解約して一括で解約返戻金を受け取るということはもちろん、一部だけを解約するということも可能になり、必要な時に必要な分だけ準備するということができます。

【デメリット】

一方、デメリットは大きく以下2点です。

<デメリット1:途中解約の場合、解約返戻金が低い!!>

低解約返戻金型保険は、保険料支払い期間の解約返戻金を低く抑えることで、月々の保険料を安く抑える商品となっています。

そのため、途中で解約した場合は、時期によっては大きく損をする可能性があります。

<デメリット2;解約する時期を間違えると、返戻金はどんどん少なくなる>

学資を目的に加入するものなので、お子さまが大学に入学するタイミングで計算していると思いますが、そのタイミングに他に資金準備ができて、この保険を解約する必要が無かった・・というような場合は非常に危険です!

この低解約返戻金額の定期保険の場合は、保険料の支払いを終えて一定の期間のピークを終えると、その後は解約返戻金がどんどん少なくなっていくという設計となっています。そのため、ご自身で必要なタイミングで解約手続きをとる必要があります。

このようにデメリットもありますが、保障と貯蓄の両立ができるという点では、学資保険の代替商品として十分検討の余地がある商品であると言えます。

第四章 まとめ h2


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いかがでしたでしょうか。今回お伝えしたことをまとめると、以下の通りです。

 ・学資保険を選ぶ際は5つのポイントをおさえよう

 ・とはいえ、本来の目的を考慮すると学資を貯めていくために学資保険である

  必要はない。(学資保険はオススメできない)

 ・低解約返戻金型保険(定期タイプ)は、契約者の保障と貯蓄の両立が可能。

このように、学資資金の準備=学資保険ではなく、他の商品も十分に吟味していく必要性についてお伝えいたしました。次回以降では別の低解約返戻金型の終身タイプを含めた終身保険を学資保険の代替にすることについてお伝えしていきます。

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