ドル建て?円建て?学資保険を代替する終身保険の選び方

ざっくり言うと・・・
円建て商品は保険料・死亡保険金・解約返戻金が確定しているのでリスクなく貯蓄が可能、 ドル建ては円建て商品より金利が高く保険料も割安である一方、円に換金する際に為替の影響を 受ける等リスクが大きい。

ここに目次★

の中がバブル景気と言われた昭和後期から平成一桁代の時代、貯蓄型保険の金利は5%や6%といった、現在では考えられないほどの高金利でした。

そこまでではないものの、近年でも2010年頃までは、2〜3%といった保険はいくつもありました。しかし、ここ数年金利は年々下がってきており、2017年4月現在の改定にて1%を割る会社や商品も珍しくなくなるなど、保険で貯蓄をすることが以前よりも難しくなってきています。

とはいえ、『親に万一があったらどうする?(貯蓄の仕方について考えよう!)』でもお伝えしてきた通り、学資資金を貯めるという目的には、終身保険という商品は非常にオススメです。そんな中、少しでも金利が高いと言われるドル建てを中心とした外貨建ての商品についてご興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな終身保険の商品の中でも、まだまだ知らない方の多い、ドル建ての商品のメリット・デメリットについてご紹介してまいります。

  1. 円建て終身保険のメリット・デメリットについて h2


『終身保険で学資保険を代用するという考え方』でもご紹介いたしましたが、終身保険とは、被保険者が死亡あるいは、一定の高度障害状態になった場合、受取人に死亡保険金として保険金が支払われる保険です。

以下、円建て・ドル建てに関係なく、まずはおさらいとして、終身保険の3つの特徴を確認していきましょう。

h3■終身保険の3つの特徴(おさらい)

<特徴1;死亡保障が一生涯続く>

終身保険はその名の通り、保険を解約しない限りは、設定した死亡保障が一生涯に渡って継続します。

<特徴2:掛け捨てではなく、貯蓄性がある>

終身保険とは、「解約しなければ設定した死亡保障額が一生涯にわたり続く」ものである一方、「仮に106歳(女性は109歳)まで生存した場合は、設定した死亡保障と同額の金額を受け取って、保障が消滅する」商品設計となっています。

保険料を支払っている最中は、支払っている保険料の合計額に比べ、解約返戻金(かいやくへんれいきん)は少なく設定されています。

一方で、払込が終わった翌年以降から、解約返戻金額が保険料合計額を超え、上記のように106歳で死亡保障額と同額になるよう運用されて増えていくという仕組みになっています。そのため、終身保険は貯蓄型商品と呼ばれています。

<特徴3:保険料の払込期間を自由に決めることができる>

保険会社や商品にもよりますが、10年・15年といった期間設定での払い方や、60歳・65歳といった年齢での支払い方法など、様々な支払い期間に対応することができるものも多いため、用途やライフスタイルに合わせて自由に設定することが可能です。

これらの特徴から、終身保険が学資保険の代替商品としても十二分に機能することから、学資保険の替わりとしてオススメする保険代理店やFP(ファイナンシャルプランナー)も多いという特徴があります。

h3■円建て終身保険のメリット・デメリット

では、そんな終身保険の中でも円建ての終身保険を選択するメリット・デメリットは何でしょうか。なお、円建てとは「円で保険料を支払い、円で保険金や解約返戻金を受け取る」保険で、日本の保険会社で取扱をされている大部分の商品が円建てになります。

そのため、みなさんもイメージがしやすい商品ではないでしょうか。

それでは、以下円建て終身保険のメリットとデメリットをそれぞれ見てみましょう。

<円建て終身保険のメリット>

メリットとしては以下2点をあげることができます。

【メリット①:保険料・死亡保障額・解約返戻金が確定している】

円建ての保険の最大のメリットは、このそれぞれの金額が確定していることではないしょうか。仮に30歳で死亡保障額500万円、支払いは10年で月々23,000円の保険に加入したとして、解約返戻金の表で17年後に解約すると300万円受け取れる商品だとします。

円建ての保険の場合は、この契約した時の内容が絶対です。そのため、月々支払金額は必ず23,000円ですし、死亡保障額は必ず500万円、17年後に解約したら必ず300万円受け取ることができます。また使用用途をしっかりと決め、解約する時期に合わせた払込期間を設定し、それ以前に解約さえしなければ元本割れという事態も起こりません。

(もし払込が完了した時点でも元本割れしているような商品も、保険の提案書の解約返戻金の一覧にその金額が記載されていますので、初めからそういう商品には加入しないでください。)

【メリット②:一度加入すれば、保険については全て任せておける】

これはメリット①の延長線上でもありますが、加入時点で全てが確約されています。加入者側は毎月約束した保険料を支払うという義務を果たせば、あとの対応は全て保険会社が担当してくれます。

そのため、学資資金としてお子さまの年齢を考慮して保険に加入した後は、加入者の義務である保険料の支払いを滞りなく行い、必要な時期が来て解約をするということだけ覚えておけば、一切何も考えずに任せるということができます。

<円建て終身保険のデメリット>

一方で円建て商品にもデメリットがあります。デメリットとしては以下2点をあげることができます。

【デメリット①:金利が低い】

従来、学資保険の代用商品として終身保険を勧めていた保険代理店やFPの中でも、その是非が問われるようになってきた最大の原因が、この「金利が低い」ことです。

冒頭でもお伝えした通り、かつては5〜6%という超高金利の時代もありましたが、2017年現在1%を切る商品も珍しくなくなってきました。

これは終身保険に限らず、学資保険含めた貯蓄型保険全体に言えることですので、保障も含めて考えると学資資金を貯蓄する上では終身保険がオススメであることに変わりはありません。ただ、以前に比べると支払った保険料に対して受け取れる金額の割合が減っていることは確かであり、その点での魅力が減っているということは事実です。

【デメリット②:保険料が高い】

これは、この後ご紹介するドル建てと比較してももちろんですが、デメリット①の金利が年々低くなっていることから、その分年々保険料が上がっているということがあげられます。保障を取りながら、決まった金額を解約返戻金として受け取れるため、学資資金の準備としては適している反面、年々割高な印象が高くなっていることは、大きなデメリットであると言えます。

このように円建ての終身保険は商品として安定している反面、現在の日本の情勢を繁栄し、金利が低く、保険料が高い商品だという特徴があります。

では、ドル建ての商品は円建ての商品に比べ、どれくらいの違いがあるのでしょうか。

以下、ドル建ての終身保険についてご紹介していきます。

  1. ドル建て終身保険のメリット・デメリットについて h2


https://www.pexels.com/photo/bank-notes-bills-cash-currency-259191/

外資系保険会社を中心に、以前から外貨建ての終身保険は人気がありますが、近年の超低金利時代に突入したことで、日本円以外の資産運用の一つとして、より人気が出てきています。ただし、円建て商品と違い、外貨建ての商品は保険である一方、積極的に資産運用をするための貯蓄商品です。

そのため、以下でご説明いたしますが、元本割れするリスクもあり、そういったリスクをきちんと理解し、許容できる方でないと、加入は控えた方がいいものでもあります。

まずは、その特徴について正しくご理解いただければと思います。

なお、保険商品における外貨建てには、米ドル建てや、豪ドル建て、ユーロ建てなどいくつかの通貨で運用する商品がありますが、商品概要は基本的に同じものになりますので、ここでは一番取扱量の多い、米ドル(一般的にドル建てと言われるもの)建て商品を例にご説明いたします。

h3■ドル建て終身保険の特徴

終身保険としての仕組みは、ドル建ての商品でも、第一章でご紹介した3つの特徴と変わりません。ただし、ドル建ての商品の場合は保険会社とのお金の受け渡し時に、為替の影響や手数料が必要になったりと、円建てにはない特徴があります。

以下、ドル建て商品の特徴をご紹介いたします。

【特徴①:保険料・死亡保障額・解約返戻金が全てドル】

ドル建て終身保険は、基本的に保険会社はドルにて保険料を受け取り、死亡保険金をドルで遺族にお支払し、解約時の返戻金もドルで支払います。

「ドルを持っていないと入れないの?」という質問をいただくことが多いですが、ご心配は不要です。もちろんドル口座からドルにて保険料の支払いができるものもありますが、基本的には保険会社に対しては円でお支払することが可能です。

ただし、これはその月の基準レートに合わせて、保険会社が保険料を円換算した金額を請求してくれるためです。これを以下例で見てみましょう。

仮に30歳で死亡保険額5万ドル、支払いは10年で月々180ドルの保険に加入したとして、解約返戻金の表で17年後に解約すると3万5千ドル受け取れる保険に受け取れる商品だとします。

円建ての場合もドル建ての商品と同様、この契約した時の内容が絶対です。しかしここには為替レートというリスクが存在します。

月々の支払い180ドルも、1ドル=100円の場合は18,000円ですし、1ドル=110円の場合は19,800円になります。

1ドルが10円変わってくると、月々の支払い額も2,000円近く変動があります。

これは死亡保障額も解約返戻金も同様です。

このように、ドル建て商品は、全てドルベースであることから、その時の為替レートによって支払額も受取額も変動があるということが一番大きな特徴です。

【特徴②:相対的に金利が高い】

繰り返しお伝えしている通り、円建ての場合は現在の日本の超低金利水準により、金利が低い反面、ドル建ての場合はドルの高い金利で運用することができるため、円建ての商品に比べ高い予定利率の商品になります。

【特徴③:為替手数料がかかる】

ドル建ての商品は保険料・死亡保険金・解約返戻金が全てドルで運用されます。そのため、保険料や死亡保険金・解約返戻金の受け渡しにあたり、円とドルの両替に対しての為替手数料がかかります。

一般的に1ドルにつき0.5円(50銭)の保険会社が多いようですが、中には0.01円(1銭)の会社もあり、その差は50倍と非常に大きいです。

一見すると、50銭とか1銭とか、1円以下の話なのだから大したことないんじゃない?とあまり気にされない方も多いようですが、先ほどの例の死亡保険額5万ドル、保険料が月々180ドルで10年払込、17年後の解約で3万5千ドルの解約返戻金の方を例に考えてみましょう。

仮に1ドル=100円として、1ドルあたり0.5円の手数料がかかる場合

 ●保険料180ドルに対し、90円
  保険料払込期間が10年なので、90円×12ヶ月×10年=10,800円

 ●仮に死亡保険金5万ドルを円で受け取る場合、25,000円

 ●解約返戻金を円で受け取る場合、17,500円

という金額がかかります。この手数料がもし0.01円の商品であれば、死亡保険金を受け取る際も、手数料は500円と非常に割安になります。

月々も微々たる金額ではありますが、積もり積もると、運用効率にも影響する金額になりますので、この為替手数料はきちんと確認するようにしてください。

h3■ドル建て終身保険のメリット

では、実際にドル建て終身保険に加入するメリットについてご紹介していきます。このメリット・デメリットについては、円建て終身保険とまさに裏返しといったイメージになります。

メリットとしては、大きく以下4つをあげることができます。

 ①円建ての商品に比べ、(円に換算せずドルベースで見て)貯蓄効果が高い
 ②保険料を支払っている期間は円高であるほど、支払う保険料額が下がり、
  保険金・解約返戻金を受け取る時に円安であれば、受け取れる金額が増える
 ③ドル資産への分散投資になる
 ④将来的に円の価値が下がった場合のリスク分散になる。
 ⑤円建て商品に比べ、金利が高いため、その分保険料が割安になる。

現在私達は、日本で生活する人の大半が円でお給料をもらい、円を遣って生活しています。外貨貯蓄のような特別な貯蓄をしていない限りは、貯金(預金)も円でされている方がほとんどだと思います。これは生活の全てを円に依存しているということでもあり、仮に円の価値が下がるような場合、大きなリスクとなりえます。

そういった中で、ドル建ての商品で保障もとりつつ資産運用することで、③や④のように分散投資かつリスク分散を図ることも可能です。

h3■ドル建て終身保険のデメリット

一方で、ドル建て終身保険にすることのデメリットもあります。デメリットとしては大きく以下3点です。

 ①為替によって支払保険料が変動する。(高くも安くもなる)
 ②死亡保険金・解約返戻金を受け取る際に急激に円高になっている場合は、
受け取る金額が減少し、元本割れしてしまうリスクあり
 ③為替手数料がかかる

このデメリットの中でも特に②については、全く予測がつかないものです。

直近では2011年に1ドル=75円代という円高の過去最高記録を更新し続けた時期がありました。その際、10万ドルのドル建て終身保険に加入していた方が亡くなり、遺族が受け取ったのが750万円であったため、大きなクレームになったことがあると話してくださった独立系FPの方がいらっしゃいました。

1ドル=100円として伺って、提案されていたのに、こんなに円高になるのなら、なぜドル建ての商品を勧めたのか・・と。

しかし、こればかりは誰にもわからないので、提案する側も加入を検討される側も、どれだけ商品説明を聞いて理解したとしても、誰しもが平等に起こり得るリスクです。

そのため、少なくともここまでの説明を読んでいただいても、イマイチ理解しにくいという場合は、ドル建て終身保険の加入は見送った方がいいと思います。

h3■結局、学資資金は円建てとドル建て、どっちがいいの?

現在余裕資金があって、その運用をしたい場合や、ご自身やご夫婦の将来の貯蓄、学資資金の場合では「ベースで貯蓄しているものがあって、プラスαとして」ということであればドル建ての終身保険で貯蓄することをオススメできます。

しかし、ベースとしての学資資金を準備するために加入を検討しているのであれば、「受け取る時の為替が円高だから、元本割れしてしまって引き出せない(引き出したくない)」

などの理由で、資金が必要な時に使えないという状況は避けなければいけません。

そういった点からも、比較すると金利は低いものの、確実性が高い円建ての終身保険を活用することが適しているのではないでしょうか。

  1. まとめ h2


https://www.pexels.com/photo/business-market-money-single-47361/

今回は、学資保険の代替として終身保険を考える上で、円建てとドル建てそれぞれの商品についてご紹介してまいりました。今回お伝えした内容をまとめると、以下のようになります。

 ・円建て商品は保険料・死亡保険金・解約返戻金が確定しているため、一度加入すれば決まった金額を支払い、決まった金額を受け取ることができる保険である。

 ・一方、円建て商品は金利が低く、その分保険料も割高である。

 ・ドル建て商品は、保険料・死亡保険金・解約返戻金が全てドルで運用されているので、円に換算する場合は為替の影響を受け、変動する。

 ・ドル建て商品は円建ての商品と比較し、金利は高くその分保険料も割安である。

 ・学資資金の貯蓄としては、安全性の高い円建て商品が安心だが、余裕資金であったり、リスクへの許容がある場合はその限りではない。

以上、終身保険の円建て・ドル建ての違いについてご説明してきました。いずれの場合も商品内容をしっかり理解できるものに加入するようにしてくださいね。

無料保険相談はいかがですか?

「記事を読んでも、よく分からない」「実際に、保険のプロに聞いてみたい」そんな時は、保険サミットの無料保険相談サービスをどうぞ。 弊社の紹介する保険のプロが、こちらから最寄りのカフェまで伺います。 もちろん、その場で契約を迫られるような事はありません。是非、お気軽にお申込みください。