保険料が払えなくなった!解約する前にできること

ざっくり言うと・・・

  • 学資保険や終身保険等の保険料が払えなくなった場合にも下記のように状況に合わせたプラン変更や対応が可能なので、すぐに解約と考えないこと。
解約の前に考えられる方法
払済保険 それまでに払った保険料の解約返戻金を保障額とする方法
自動振替貸付 それまでに払った保険料の解約返戻金を上限に自動的にお金を立て替えてもらう方法
※年利3.75%程度
契約者貸付 それまでに払った保険料の解約返戻金を担保に保険会社からお金を借り入れる方法
※用途は自由、年利3~4.5%程度
期間変更 保険の払い込み期間を延ばすことで月々の保険料を下げる方法
※満期の時期も延ばされる点に注意
減額 上記4通りでも継続が難しい場合は保険の一部を解約して以降の保険料を軽減する方法
※もとには戻せない点に注意

学資資金の積立のため学資保険や終身保険等に加入すると、保険料の支払いが完了するまで、実に18年近くという長い期間保険料を払い続けていく必要があります。

しかしその途中で、生活環境や状況は契約時に比べ少なからず変わっているはずです。

中には、契約者の収入が激減した等の大きな環境変化により、保険料の支払いを継続していくことが困難になることも考えられます。

とはいえ、学資のような貯蓄型保険は期間の途中で解約をしてしまうと返戻金が少なく、損をしてしまいます。また、一度解約してしまうと、資金的余裕ができた時に再度加入しようとしても、以前よりも年齢が上がっているために、同じ内容の保険に加入する場合は保険料が上がってしまっています。

加えて、病気を患ってしまい、新たに保険に加入できないということもありえます。それはわかっていても、保険料が払えなくなったらどうしたらいいのでしょうか?

やっぱり保険を解約しなければいけないのか・・というと、実はそうではありません。

今回は、保険料が支払えなくなった場合でも、今加入している保険を守り継続していくことができる、いくつかの方法についてご紹介したいと思います。

払済保険(はらいずみほけん)とは

https://www.pexels.com/photo/road-landscape-mountains-nature-63324/

払済保険とは、保険料の払込期間の途中で、その後の支払いをストップし、そこまでに支払った保険料の解約返戻金の金額に合わせた保障額の保険に変更することを言います。当然保障額は減ってしまいますが、かわりに以後の保険料を払うことなく、保険を継続することができます。

(なお、「払済保険」とややこしい名前をしていますが、商品名ではなく上記の対応をした保険のことを指します。)

払済保険の仕組み

払済保険は、「払済保険にしてほしい」と保険会社に申請する必要があります。

以下の図のように、払済保険に移行した時点で、その後の保険料の支払いは不要になる一方、その時点の解約返戻金の金額に応じて、保障額が下がります。


なお、払済となるのは一部の特約を除き、主契約だけです。

そのため、医療保障等の特約を付帯している場合は、払済保険にすることで無くなります。

払済保険にすることのメリット・デメリットとは?

払済保険にすることで、以後の保険料を支払うことなく、保険契約を継続できるようになりますが、もちろんメリットもデメリットもありますので、以下にご紹介いたします。

メリット

メリットその1:その後の保険料がかからない

上記でご説明した通りですが、払済保険にすることでその後の保険料を支払う必要がなくなります。

メリットその2:保障を継続することができる

こちらも冒頭でお伝えした通りですが、当初の保障額よりも少なくなってしまうものの、保険契約を継続することができます。

メリットその3:解約返戻金が増える

例えば終身保険は払込が終われば、解約返戻金は通常払い込んだ保険料の総額より高くなります。払済保険も「保険料を全て払った状態」になるため、その後は解約返戻金が増えていくことになります。

デメリット

保障額が下がる

上記でご説明した通り、払済保険にするとその後の保険料の支払いは不要ですが、その分保障額は少なくなります。特に「低解約返戻金型保険(終身タイプ)」に加入されている場合、支払い途中は解約返戻金が低く抑えられているため、払済保険にすると保障額が大きく下がるだけでなく、それまでの保険料総額が解約返戻金を大きく上回るため、非常に損になります。

一度払済保険にすると、リセットできない

これは要注意ですが、払済保険に移行させてしまうと、元の状態に戻すことができません。そのため後から「元に戻して!」は一切受け付けられません。

自動振替貸付(じどうふりかえかしつけ)

https://www.pexels.com/photo/asphalt-countryside-empty-grass-105234/

自動振替貸付とは、保険料の引き落としができず、払込の猶予期間を過ぎても保険料の払込がなかった場合に、解約金の範囲内で保険料を立て替えてもらう制度です。

通常、引き落とし日に保険料が引き落としされなかった場合でも、すぐに保険が解約となることはなく、約2ヶ月間の猶予期間があります。

猶予期間内に支払えなかった場合、保険は失効することになります。


しかし、学資保険や終身保険のような解約返戻金のある保険の場合は、解約返戻金を使って、この保険料を自動的に立て替えてくれます。これは解約返戻金の額を上限に利用可能です。

ここで注意が必要なのは、解約返戻金が自動で保険料に充当される反面、「貸付」と名前が付く通り、このお金は「保険会社から借りている」という名目のため、利息が付くということです!

なぜ自分の積み立てたお金なのに、利息がかかるのか?

自動振替貸付は、元々自分が保険料として積み立てた分の解約返戻金を充当するのに、なぜ利息がかかるのか納得がいかない!という方も多いのではないでしょうか。

ただ、これは銀行の定期預金をイメージしていただくとわかりやすいのですが、定期預金は定められた期間、私達から預かったお金を、運用や貸付によって約束の利子を付けてくれます。

保険商品も全く同じで、保険料を支払うと約束した期間のお金を運用し、その利益を返戻金として還元してくれています。

そのため、「預けたお金から充当してもらう」のではなく、「支払うと約束をした保険料を払っていないので、その分解約返戻金を担保として保険会社から借りる」という意味合いになります。だからこそ、この自動振替貸付には利息が付くのです。

なお、自動振替貸付の利息は年率3.75%程度ですので、1ヶ月分は約0.3%程度です。

1万円の保険料を自動振替貸付したとして、利息は30円ほど。一見大した金額に見えないかもしれませんが、この利息は複利で増えていきますので、放っておくと決して小さくない金額になってきますので注意が必要です。

自動振替貸付がかかったら、なるべく早く返済をしよう!

自動振替貸付は、その名の通り「自動」で保険料の振替をしてくれます。毎月保険会社からハガキは届きますので、その内容はきちんと把握しておく必要があります。

非常に怖いのが、解約返戻金がある場合は、自動振替貸付がかかることで、保険料の支払いができてしまいます。それまで毎月保険料を支払っていたのに、自身のお金の持ち出しがなくなるので、ついついそれに慣れてしまうと、せっかく貯まった解約返戻金を食いつぶし、最後は失効ということにもなりかねません。

そのため、やむを得ない事情で自動振替貸付がかかった場合は、保険料を支払うことでなるべく早く返済するようにしましょう!

契約者貸付(けいやくしゃかしつけ)

https://www.pexels.com/photo/asphalt-road-near-trees-under-white-sky-at-daytime-147485/

契約者貸付とは、生命保険の解約返戻金を担保にして、保険会社からお金を借りることができる制度です。さきほどの自動振替貸付と似ていますが、自動振替貸付が保険料を支払わなかった場合に保険楼に充当すべく、自動(受動的)でお金を借りるという内容です。一方、こちらの契約者貸付は、能動的にクレジットカードのカードローンやキャッシングのように、お金を借りるというもので、その使用用途は保険楼の支払いに限らず、どういうものに使っていただいても自由です。

カードローンやキャッシングと比較し、低い金利でお金を借りることができるため、急な出費でお金が必要というような場合に活用することができます。

契約者貸付のメリット・デメリット

保険(会社)からお金を借りることなんてないでしょ!と思われる方も多いと思いますが、制度の存在を知っていることで、緊急時の助けになる場合もあります。

とはいえ、保険料として充当される自動振替貸付とは異なり、カードローンやキャッシングのように保険会社からお金を借りるという制度ですので、そのメリット・デメリットを十分に理解しておく必要があります。以下、メリットとデメリットになります。

メリット

メリットその1:他社から借りるよりも金利が安い

例えばクレジットカードのカードローンやキャッシングを利用すると、金利は通常18%かかります。それよりも金利が安い銀行系カードローンでも平均10%前後の金利がかかってきます。中には4%程度の金利を提示しているものもありますが、借り入れの額に応じて金利が変動し、金利を下げるためには借入額を多くする必要があります。

一方、保険会社の契約者貸付は、保険会社によって金利は異なるものの、平均3〜4.5%

と非常に安いです。(加入している保険により変動します)

そのため、同じお金を借りるのであれば一つの選択肢になりえます。

メリット2:簡単に借り入れができ、返済の催促もない

この制度のもう一つのメリットとしては、その借りやすさにあります。上記の通り金利が安いことに加え、借り入れ時に審査もなく、また返済に関しての督促が来ることもありません。この点からも急遽お金が必要な際に利用しやすいというメリットがあります。

デメリット

デメリットその1:簡単に借り入れができ、返済の催促もない

一方、上記のメリットもそのままデメリットになります。借りやすいがゆえに、「今月5万円必要だから・・・」と借り、催促もないので返済せずにそのままにしておくということはよくあることです。

さらに、一度借りてしまうとそれが癖になってしまう方もいらっしゃいます。「あと3万だけ借りよう」を何度も繰り返し、気づいたら借りられる限度額を超え、保険が失効してしまうというケースも珍しくありません。もちろん、金利が低いとはいえ、返済しなければどんどん元金が増えていきます。

そのため「どうしてもこのお金が必要だから」と借りる場合は、その返済についても合わせて考えておく必要があります。

期間変更の実際について

https://www.pexels.com/photo/one-way-road-sign-during-daytime-121500/

期間変更はその名の通り、契約している保険の保険期間や保険料の払込期間を変更することです。保険会社や保険種類によってできるもの・できないものがありますが、一般的に保険料の払込期間を長くすることで、月々の保険料は安くなります。

ただし学資保険の場合は、最初にお子さまの年齢が10歳までで設定していたものを、17歳までに変更するということであれば検討の余地はありますが、当初18歳で設定していたものを22歳に・・という場合は、要注意です。

期間変更の申し込みの際は、支払い期間を変更することで、肝心の満期の時期まで変更にならないかどうか、十分に確認するようにしてください。

名前は似ているけど別のもの!「延長保険」について

ここでは、「保険期間 延長」などで調べるとたまにひっかかる「延長保険」という制度についてご紹介いたします。名前だけ見ると同じことを言っているように思えますが、実は全く別のものになりますので、注意も含めご紹介いたします。

延長保険とは

延長保険とは、加入している保険の払込を中止・解約することで得られる解約返戻金を使って、解約前に加入していた保険と同額の定期死亡保障(掛け捨て)に入り直す方法をいます。

例えば、死亡保障1,000万円の終身保険に加入していた方が、月々の支払いが難しくなってきたが、1,000万円の死亡保障は持っておきたいと言う場合に、死亡保障は1,000万円の同額にし、解約返戻金の金額によって保障期間を決めるというものです。

ですので、この延長保険は保障をとるための考え方ですので、学資保険もしくはその代替として終身保険に加入されている方にとっては、その商品ではあまり関係のないものかと思われます。


ちなみに、第一章でご説明した払済保険に似た制度ですが、払済保険は元の保険の期間はそのままに、解約返戻金の金額に応じて保障額が少なくなるという制度です。

上記の通り、期間を変更する(例えば保険料の支払い期間を長くする)ことと、延長保険は別ですので、くれぐれもご注意くださいね。

「減額」という最後の手段

https://www.pexels.com/photo/yellow-dead-end-sign-during-day-time-163728/

上記に4つ、保険料が支払えなくなった場合の保険の継続方法をご紹介してきました。最後の5つ目は本当に最後の手段になりますが、「減額」という方法があります。

減額とは、保障の一部だけを解約することで、それ以降の保険料を軽減する方法です。

例えば、満期で300万受け取れる学資保険に加入していて、月々の保険料が15,000円だと仮定して、一部解約(満期の受け取り金額を200万円)することで、月々の保険料が10,000円に下がるというような対応となります。

この方法は、月々の支払いは安くなりますが、保険を一部解約することになります。後から支払いができるようになって「やっぱり元に戻して!」ということは当然できませんので、しっかりと検討する必要があります。

なお、仮に上記のように200万円に減額した保険を、やっぱり300万円受け取りたいとなった場合は、100万円分の保険に新たに入り直す必要があります。

そうなると、その時点の契約者の年齢で計算することになるため、元の保険よりも保険料は割高になりますし、病気を患っているようなタイミングであると、加入できないという場合もあります。

そういった点からも、解約が伴う「減額」は、当初考えていたよりも保障額や満期金額が必要無くなったということでなければ、最後の手段としてお考えいただきたいと思います。

まとめ

https://www.pexels.com/photo/person-standing-on-concrete-pavement-with-left-foot-on-skateboard-during-sunset-230521/

以上、保険料が支払えなくなってしまった場合に、解約を考える前に検討すべきこととして5つの方法をご紹介してきました。改めて要点をご説明すると、

払済保険

保険料の支払い期間の途中で、その後の支払いをストップし、そこまでに支払った保険料の解約返戻金の金額にあわせた保障額の保険に変更すること。

自動振替貸付

保険料の引き落としができず、払込の猶予期間を過ぎても保険料の振込がなかった場合に、解約金の範囲内で保険料を自動的に立て替えてもらう制度。自動で立て替えとなるが、「貸付」の名前の通り金利が発生する。

契約者貸付

生命保険の解約返戻金を担保にして、保険会社からお金を借りることができる制度。
自動振替貸付と異なり、使用用途は保険料の支払いに限らず、カードローンやキャッシングのようなイメージで利用可能です。

期間変更

契約している保険の保険期間や保険料の払込期間を変更すること。一般的に保険料の払込期間を長くすることで、月々の保険料を安くするというような使い方をする必要があります。

減額

保障の一部だけを解約することで、それ以降の保険料を軽減する方法。ただし、一部とはいえ保険の解約となるので、対応についてはしっかりと検討する必要があります。

最後に

保険契約は、一般的に家の次に高いものと言われていますが、その支払期間もそれに準じる長い期間となります。その期間で年齢も上がりますし、病気になるかもしれません。そうなると新たに保険契約する際には今よりも不利になってしまいます。

ですので、保険料が支払えなくなった=解約ではなく、上記のような方法を使って、保険契約を継続することを優先して考えていただければ幸いです。


無料保険相談はいかがですか?

「記事を読んでも、よく分からない」「実際に、保険のプロに聞いてみたい」そんな時は、保険サミットの無料保険相談サービスをどうぞ。 弊社の紹介する保険のプロが、こちらから最寄りのカフェまで伺います。 もちろん、その場で契約を迫られるような事はありません。是非、お気軽にお申込みください。