個人年金保険の解約時のリスク

個人年金保険を途中解約するリスクとは?

ざっくり言うと・・・

  • 個人年金保険を解約すると基本的には元本割れとなるので注意が必要
  • 解約を検討する前に、契約者貸付、自動振替貸付等の制度を利用して支払いを継続する方がオススメ

本章では個人年金保険の解約についてのリスクと年金を多く残すための方法についてお話していきます。

基本的には学資保険の章で述べている内容と近い内容です。
こちら下記の記事も併せて参考にして頂ければと思います。

保険料が払えなくなった!解約する前にできること

解約するとどうなるの?

途中解約でこんなリスクが・・・

さまざまな事情で個人年金保険の支払いが厳しくなり解約を考える人もいると思います。しかし、途中解約すると損をするリスクがあると心配の人もいることでしょう。

解約をすると解約返戻金(かいやくへんれいきん)が戻ってきますが、個人年金保険の場合では利益が出るケースはあまりなく元本割れとなる可能性があるので注意が必要です。

個人年金保険を解約できるのは契約基本約款18条3項から年金支払開始前に限られます。約款18条では「解約返戻金および責任準備金は、この保険契約の経過した年数月数により計算します」としています。

さらに、具体的には払込年月が浅いと解約控除がかかり解約払戻金の水準が決まります。また、契約基本約款18条4項から未払込保険料があるときその分は控除されます。

この解約控除には消費者保護の観点からは批判的に捉えられています。しかし、基本的には契約管理にかかる事務費に対応するもので意図的なペナルティではないとも考えられるのです。

まだ契約控除に関しては議論の余地がありますが、現状としては、個人年金保険の契約締結後の早期の解約は契約者・保険会社ともに損になると考えることができます。

また、支払った保険料総額に対して解約返戻金がいくら戻ってくるかの割合のことを返戻率(へんれいりつ)といいます。

この返戻率が100%を超えるとお金が増えて戻ってくることになります。

その一方で、100%未満だとお金が減ることになり元本割れで損することになるのです。そのため、解約を考えるときには返戻率に注目して損得を見極めることも大切です。

多くの場合が個人年金保険を解約した場合は元本割れになります。ただ、保険料払込期間終了間近など状況によっては返戻率が100%を超えることもあります。

しかし、解約返戻金が今まで支払った保険料の総額よりも大きい場合には、支払った保険料よりも増えた部分に所得別がかかるので注意してください。(保険料負担者が解約返戻金の受取人である場合)

個人年金保険の解約返戻金でかかる所得税は確定年金を5年以内に解約したときとそれ以外の2種類に区別できます。

確定年金を5年以内に解約したときの所得税は「源泉分離課税(20%)」に分類されます。

しかし、月々保険料を支払っていく個人年金保険の場合は5年以内に解約して利益ができることはありません。

そのため、考えられるケースとしては契約の際に保険料を全額支払う一時払個人年金保険の解約の場合のみです。

また、確定年金を5年以内に解約した場合以外の個人年金保険の解約で利益になった場合は一時所得に分類されます。

一時所得には50万円まで特別控除があるため、もし個人年金保険の解約で利益があった場合でも、他に一時所得がなければ50万円以内なら非課税となるのです。

また、個人年金保険の保険料負担者と解約返戻金の受取人が別人の場合もあります。このときは、受け取った解約返戻金金額が贈与税の対象です。

贈与税は1年間で他の贈与も含めて合計金額110万円までは非課税ですので、解約返戻金以外に1年間で贈与の対象となるものがない場合は110万円までは税金がかかりません。

このように個人年金保険の解約には元本割れのリスクだけでなく、仮に利益が出たとしても課税の対象となるので注意が必要です。

損をしないためには?

個人年金保険途中解約で損をしないためには

個人年金保険の解約で元本割れしないケースは珍しく、ほとんどのケースにおいて損をしてしまいます。

個人年金保険に加入するのは貯蓄するためであり、元本割れで損をしてしまうということになってしまっては本末転倒です。

契約をする際には計画性をもって、無理のない範囲で加入するのが良いでしょう。

また、損をしないためには解約という選択をしないことです。

基本的には個人年金保険を解約するだけで損をすることになります。そのため、個人年金保険を解約するのなら明確な理由をもって行うべきです。

例えば、個人年金保険とは別にもっと良い貯蓄方法を見つけて、解約して損をしてでもそのお金を別の貯蓄に回したいという考えがあるなら解約も一つの選択になりますが、何となく個人年金保険を解約するということは避けた方が良いでしょう。

ただ、月々の保険料の支払いが厳しい状況や今はちょっとお金が必要という理由で解約を考えているのなら解約しないで年金を残す方法があります。次章にて解約しないで年金を残すための方法を説明します。

それでもどうしてもお金が必要な時にはどうすれば良い?

実は途中解約の前に打つ手があります

どうしてもお金が必要で、一度契約した個人年金保険の解約をも考えている、といった場合には、契約者貸付でお金を借りることを考えてみることをおすすめします。

契約者貸付について

契約者貸付とは、保険の解約返戻金の一定範囲内で解約者が保険会社からお金を借りることができることです。通常の個人年金保険にも契約金貸付が付いているのでお金が必要で解約を検討している人は、契約者貸付を利用してお金を借りることで個人年金保険を解約しないでお金を手にすることができるのです。

この契約者貸付を利用するメリットは個人年金保険を解約しないで済むことだけではありません。もちろん、お金を借りることになるので契約者貸付の場合でも保険会社が定めた利息がかかることになります。

契約者貸付の利率は契約している保険の予定利率とも関係しているため同じ保険会社で契約時期により違ってきますが、クレジットカードや消費者金融などに比べ、多くの場合で契約者貸付の利率の方が低くメリットがあるのです。

また、契約者貸付の特徴として一般的なローンのように月々の返済などの取り決めがなく、お金を返済できるときに一括でも分割でも返済することができます。

保険会社によっては規定が定められており最低いくら以上やいくら単位で返済するなど決まっている場合もありますが、一般的なローンのように返済に追われることがないのもメリットと言えます。

しかし、契約者貸付を利用する際にも注意すべき点があります。

それは、利息によって借入金がどんどん膨らんでいく可能性があることです。

契約者貸付では通常のローンのように返済日が定められていないことは前述の通りですが、長期間借りたままにすると毎年の利息が元金に組み入れられて、どんどん借入金が膨らんでいくことになるのです。

契約者貸付は通常のローンよりも利率が低いのですが、計画的に返済していかなければ借入金が増えていきますので自己管理が必須となります。

また、借りたお金を返さないままだと利息が付いていき、最終的には契約返戻金に対する貸し出し限度額を超えてしまうことがあります。そうなると、保険会社からは返済の案内が届き、保険会社から提示された期日までに指定の金額を返済する必要があります。

この案内がきても返済しない場合には、保険が失効したり解除されたりするので注意が必要です。

契約者貸付は個人年金保険を解約せずにまとまったお金を手に入れることができる方法でメリットも多くあります。ただし、契約者貸付を利用しても借りたお金であり利息がかかることを理解して計画的に返済していく必要があります。

自動振替貸付

また、月々保険料が大変な場合には自動振替貸付で保険料の支払いを一時的に止める方法があります。

自動振替貸付とは保険料が払い込まれなかった場合に、保険会社が保険の解約返戻金の範囲内で保険料を自動的に立て替えてくれる制度です。

個人年金保険も多くの場合この自動振替貸付がついているので、一時的に保険料の支払いが厳しいなら自動振替貸付を利用する選択肢があります。

自動振替貸付の制度を利用した貸付金には利息がかかり、貸付額が解約返戻金を上回ると保険が失効または解除されることになります。そのため、長期間で自動振替貸付を利用するのは注意が必要です。

また、自動振替貸付が付いていない個人年金保険もあるので利用する前に確認しておきましょう。もし自動振替貸付がついていない個人年金保険の場合は、保険料払込猶予期間が過ぎると保険が失効または解除されてしまうので注意してください。

また、長期間の保険料の支払いが厳しいのなら払済保健にして保険料の支払いをやめて保険を残す方法もあります。

払済保険にすると保険料の支払いをやめることができて、それまで支払った保険料の額に応じた年金を将来受け取ることができるのです。

この方法なら受け取れる年金の額は少なくとも、元本割れを防ぐことができて保険料の支払いをなくすことができます。

ただし、個人年金保険料控除を受けられる税制適格の個人年金保険の場合では、10年以上経ってからでなければ払済保険にすることができないので注意が必要です。

まとめ

ここまでお話ししたとおり、個人年金保険を途中で解約する場合は元本割れのリスクがあるのですが、さまざまな理由で解約を検討することもあるでしょう。しかし、個人年金保険の解約は多くの場合、損することになってしまいます。

解約をする前に上述しました「契約者貸付」「自動振替貸付」等の手段をうまく活用して頂く事をおすすめします。

個人年金保険への加入は、最初から計画的に無理のないプランを立ててから契約するかどうかを決める、ということが一番重要です。

しかし、もうすでに契約してしまった上にどうしても解約したいという考えをお持ちの方には本記事を参考に、最終的に一番損をしない方法をじっくりと考えることをおすすめします。

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