個人年金保険とiDeCo(個人型確定拠出年金)の違いは?徹底比較。

個人年金保険と確定拠出年金の比較 何が違うのか

ざっくり言うと・・・

  • 個人年金保険と確定拠出年金の違いは「積み立てできる掛け金上限設定の有無」「積み立て金の運用者が保険会社になるか自己責任になるか」「支払いが毎月一定額が必要になるか最低年1回の拠出となるか」の3点
  • どちらが良いか、ではなく予定利率が設定されている個人年金保険で安定をとるか、加入者個人の運用能力でリターンを狙う確定拠出年金の違いを理解し、自身のニーズにあったものを選択することが大切

本章では個人年金保険とiDeCo(個人型確定拠出年金)の違いについてお話をしていきます。

確定拠出年金の種類について

確定拠出年金の種類について出典:https://pixabay.com/ja/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC-%E4%BA%BA-%E4%BB%95%E4%BA%8B-%E8%81%B7%E6%A5%AD-%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%BC-145176/

個人年金保険と比較されやすい確定拠出年金には個人型と企業型の2つのタイプがあります。

本章では個人で加入できる「iDeCo(イデコ)、個人型確定拠出年金」とはどのようなものなのか、個人年金保険と何が違うのかを見ていきます。

まず、この個人型確定拠出年金に加入できる条件を確認しましょう。

  • 60歳未満であること
  • 20~60歳までの国民年金保険料の納付者(未納や免除対象者でない)
  • サラリーマンは勤務先に企業型確定拠出年金の「マッチング拠出(個人が一部掛金を負担)」制度がある

老後の備えは多いほど安心ですが、その原資となる個人型確定拠出年金はその人の社会的属性(立場)により掛金の上限額が法律で定められています。

自分がどこに属することになり、掛金の上限額はいくらとなるのか、A~Gまで7つにタイプ分けしましたので見てみましょう。

【属性別掛金の上限額】

  • A型(自営業など国民年金の第1号被保険者)

⇒ 年額81.6万円(月額6.8万円)まで

※国民年金基金加入者は個人型確定拠出年金と合わせて上記の金額までとなります。

  • B型(サラリーマンで勤務先に企業年金も企業型確定拠出年金もない)

⇒ 年額27.6万円(月額2.3万円)まで

  • C型(サラリーマンで勤務先に企業年金だけがある)

⇒ 年額14.4万円(月額1.2万円)まで

  • D型(サラリーマンで勤務先に企業型確定拠出型年金だけがある)

⇒ 年額24万円(月額2万円)まで

※会社が規約で企業型確定拠出年金の事業主掛金上限額の減額をした場合のみ加入が可能

  • E型(サラリーマンで勤務先に企業年金も企業型確定拠出年金の両方がある)

⇒ 年額14.4万円(月額1.2万円)まで

※会社が規約で企業型確定拠出年金の事業主掛金上限額の減額をした場合のみ加入が可能

  • F型(公務員等の共済加入者)

⇒ 年額14.4万円(月額1.2万円)まで

  • G型(専業主婦(夫)など国民年金第3号被保険者)

⇒ 年額27.6万円(月額2.3万円)まで

法改正により、以前は加入が認められていたなかったC~G型の人も現在は加入できるようになっています。

また、転職などで勤務環境が変わってしまい以前は加入の対象外だった人も、改正後は加入できるようになっています。

また、確定拠出年金の制度をめぐる機関についても抑えておきましょう。

【確定拠出年金に関わる3つの機関】

  1. 国民年金基金連合会

個人型確定拠出年金は国民年金基金連合会が主体となって行っていますが、多くの業務を運営管理機関などに委託しており、こちらでは加入者の資格の確認や掛金の上限額の管理などの業務を行っています。

また、以前企業型確定拠出年金に加入していたが、退職後6ヶ月以上何の手続きをしていない人(自動移管者)の管理もしています。

  1. 運営管理機関

国民年金基金連合会から運営を委託されている金融機関のことで、個人型確定拠出年金の加入者に対して運用商品を提供したり、商品の情報提供サービスも行っています。

このことは、運用管理機関によって購入できる金融商品やサービスなどが変わってくることを意味します。

加入者が自由に選ぶことはできますが、どの金融機関でも同じサービスが受けられるわけではありませんので、大事な老後の資金をどこで運用するかは重要となってきます。

また、加入者の個人別の記録管理業務は金融機関によって運営体制が異なっており、専門機関に委託していることもあります。

  1. 事務委託先機関

お金の管理を委託されている金融機関で、加入者の年金資産を管理し掛金の受け入れや受給者に給付金支払いなどの業務を行っています。

※上にあげた金融機関にはそれぞれ手数料がかかりますので留意しましょう。

確定拠出と個人年金保険の違いとは?

確定拠出と個人年金保険の違いとは?

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個人年金保険は確定拠出年金のように公的年金にプラスした老後の資金用に積み立てていくものですが、確定拠出年金とはどう違うのでしょうか。

あらためて各制度の概要を見ていきます。

個人年金保険の概要

毎月定額の保険料を年金の原資として支払い、保険会社が保険料の運用にあたります。

また、契約時に定めた予定利率の年金額を一定の年齢から給付金として受け取るのが一般的です。個人年金保険は上記の確定型のほか、積極的にリスクをとってリターンを狙う変額型のものも一部あります。

個人年金保険には年金の受け取り年数が5年や10年などあらかじめ契約で決まっている確定年金や、被保険者の存命中は年金が受け取れる終身年金があります。

確定拠出年金の概要

確定拠出年金は法令による金額の範囲内で1年間の掛け金を設定し、運用する金融商品の選択も年金の受給者で行います。

個人年金保険と確定拠出年金の違い、具体的には?

【保険料の額】

個人年金保険の保険料の上限は決まっていません。

確定拠出年金は自分が属す職業タイプ(AからG型の7タイプ)により、掛け金として拠出できる金額が法律で決まっています。

【運用主体の違い】

個人年金保険は支払った保険料を保険会社が責任を持って運用するのに対し、確定拠出年金は被保険者が自己責任で掛け金の運用を行います。

確定型の個人年金保険は受け取る年金額が決まっていますが、確定拠出年金は基本的に保険者の運用成績次第で受け取れる年金額が変わってきます。

確定拠出年金でリスクの高い運用方法を取ってリターンを狙ったとしても、元本割れにあうこともあります。

これらから言える利点としては、個人年金保険の場合は受け取れる年金額が契約時に決まっており、安心して積み立てができるということがあり、

反対に確定拠出年金は運用の自由度が高く社会や経済情勢の変化(物価変動や特定企業の破たんリスク)に対応しやすいという点があります。

デメリットとしては、個人年金保険は保険料支払いの義務を果たしていても、保険会社の破たんにより積み立てた年金が大きく減額される恐れがあること、

確定拠出年金の場合は運用結果が保険者にゆだねられ、金融商品選びの専門知識や定期的な運用見直し作業が必要なことです。

【支払い方法や金融制度について】

確定拠出年金は現金支払いのみの対応で、預けた掛け金を運用するのに管理コストがかかり、金融対応はしてもらえません。

それに対し、個人年金保険はクレジットカードが使えたり、保険料を原資として貸付を受けられたりと確定拠出年金より柔軟に対応してもらえます。

ただ、確定拠出年金は年1回以上定期的に拠出すればよく、毎月定額を支払う必要がないのでボーナス時など余裕のあるときのまとめ払いもできます。

どちらが将来的にお得なの?

確定拠出年金と個人年金保険はどちらが結局お得なの?

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受け取る年金額に関しては、個人年金保険と確定拠出年金のどちらがお得になるのかというのははっきり言えません。

それは、個人年金保険のほとんどの商品に予定利率が設定されているため、年金額があらかじめほぼ確定している個人年金保険と、加入者個人の運用能力や運に頼る確定拠出年金とでは比較が難しいためです。

両者でよく指摘される大きなメリットは税制面での優遇といわれており、いずれも長期にわたる控除により運用成績(=利率)に大きく寄与するものとなっています。

税控除額については個人の運や運用能力に左右されないため客観的な比較が可能です。

税制面から見た将来的な比較

個人年金保険と確定拠出年金が税制上優遇されるのは、年金保険料(掛け金)の支払い(拠出)時です。

年金保険料(掛け金)の所得控除は国の所得税控除と地域の住民税控除の2つの税制上の優遇が受けられます。

個人型確定拠出年金の場合は全額が税控除の対象となります。

個人年金保険の控除額は以下になります。

個人年金保険の所得税の控除額(国税庁HPより)

年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超 40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円

個人年金保険の住民税の控除額(東京都主税局HPより)

年間の支払保険料等

控 除 額

12,000円以下

支払保険料の金額

12,000円超

32,000円以下

支払保険料等×1/2+6,000円

32,000円超

56,000円以下

支払保険料等×1/4+14,000円

56,000円超

一律 28,000円

個人年金保険の場合、保険料の全額でなく一部が控除対象となるので、確定拠出年金に比べ税制上のメリットは少なめです。

確定拠出年金の場合、年金受取時も税控除が受けられてお得になります。

なお、両社とも運用にかかる利益は非課税となり、確定拠出年金や変額個人年金保険で投資信託などで運用益が出た場合、非課税となってお得だといえます。

確定拠出年金は法令で拠出額の上限が定められているものの、掛金が大きければ大きいほど個人年金保険に比べて税制上の優遇が受けられ、運用期間が長いほど個人年金保険に比べ有利といえます。

両方入ることって可能なの?また、使い分け方は?

個人年金保険と確定拠出年金、両方入る事は可能なの?

出典:http://www.irasutoya.com/2013/09/blog-post_13.html

個人年金保険と確定拠出年金へは両方に加入することができます。

では、どのように使い分けていくのが良いのでしょうか。

個人年金保険は契約上、将来受け取る金額が確定している「確定給付型」の金融商品です。

確定拠出年金は「確定」と名がついているものの、これは掛け金が「確定」しているのであって、給付額(年金額)は個人の運用能力や運により変動します。

両者とも公的年金の補助として積み立てするのは変わりないのですが、保険料支払い以外は保険会社に運用をおまかせして手間いらずで便利な個人年金保険と、定期的に運用を管理していかなければならない確定年金保険では、育児や仕事に忙しい世代の方にとっては個人年金保険に軍配が上がるかもしれません。

ただ、確定拠出年金は前項で述べたように税制面で3重(拠出時、運用益、受取時)に優遇され、長期で多額の運用するほど有利となるので、余剰資金が手元にある場合は確定拠出年金に優先的にまわすのがよいでしょう。

また、個人年金保険は保険料や契約先の保険会社を途中で変更することはできませんが、確定拠出年金なら掛け金や運用商品、運用先の金融機関も変えることができ、将来の経済や社会情勢の変化に対応できます。

加入時に若ければ若いほど確定拠出年金を選択し、定年が近い50代前後であれば運用期間も短くなり将来的な見通しもつきやすいので「確定給付型」の個人年金保険を選んでもよいでしょう。

老後の備えのために個人年金保険や確定拠出年金を検討されている方が多いと思いますが、老後に必要な費用はいくらかご存知ですか。

政府の家計調査報告(2016年)によれば、60歳以上の単身世帯の平均支出は14万9千円となっています。反対に公的年金の平均受給額は厚生年金では177,872円(平成27年度)、国民年金は55,244円となっています。

ここから見ると、サラリーマンであれば老後の備えは問題ないと考える方も多いかと思いますが、将来の経済情勢の変化(インフレリスク)を考えるべきでしょう。

こういったリスクに備えて老後の資金を積み立てたい場合、リターンがある程度見込める確定拠出型年金のほうが適しています。

反面、自営業者などですとまずはベースとなる年金額を積み増すために「確定給付型」の個人年金保険を選ぶのが良いでしょう。国民年金基金などで老後の最低限の費用をまかなえる予定が立っているなら、確定拠出型年金を検討してもいいと思います。

個人年金は月々まとまった額を保険会社に支払う必要があるので、保守的に保険料を決める必要があります。確定拠出年金は年額いくらまでと決まっており、余裕のあるときに一定額を支払うことも可能です。現在の収入と老後に必要な費用をよくシミュレーションした上で、個人年金保険と確定拠出年金をどの程度併用していくのか考えるのがよいでしょう。

まとめ

確定拠出年金と個人年金保険の比較まとめ

出典:https://pixabay.com/ja/%E7%8F%BE%E9%87%91-%E3%81%8A%E9%87%91-%E5%AF%8C-%E8%B3%87%E7%94%A3-%E9%87%91%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%82%8B%E6%9C%A8-%E6%8A%95%E8%B3%87-%E8%B3%87%E6%9C%AC%E6%8A%95%E8%B3%87-%E7%AF%80%E7%B4%84-%E8%B2%AF%E8%93%84-1169650/

個人年金保険と確定拠出年金の違いは大きく分けて3つあります。

  1. 積み立てできる保険料(掛け金)の上限の設定の有無
  2. 積立金の運用者が保険会社になるか、被保険者の自己責任による運用
  3. 保険料(掛け金)の支払いが毎月一定額であるのに対し、最低年1回以上の拠出で済む

個人年金保険と確定拠出年金とも税控除が受けられますが、確定拠出年金のほうが3重(拠出、受取、運用益)に税優遇が受けられてお得です。個人年金保険は保険料支払い時に一部(まれに全額)が税控除される程度です。

個人年金保険と確定拠出年金、双方の個人年金制度に同時に加入もできますが、忙しい働き盛りには手間いらずでおまかせできる個人年金保険、若い世代は将来的な経済変動というリスクに備え確定拠出年金、定年が近い50代は将来的に見通しが立ちやすいので保守的な個人年金保険に加入するのもいいでしょう。

ただ、これら以外にも老後の備えとして加入できる保険商品が各社から出ています。

場合によっては個人年金保険と他の保険商品を併用することで、有利な保証が受けられる可能性があります。

確定拠出年金と保険商品をうまく併用するためには、保険のプロに相談するのが最も確実な近道であるといえます。
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