個人年金保険は他の保険と併用できる?するべき?

他の保険と併用できる?するべき?

「公的年金があれば、老後は安泰」、「銀行預金の利息で生活できる」という時代は終わり、昨今は自分の生活は自分で守らなければならない厳しい時代となってしまいました。

しかし、むやみに不安がるのではなく、一つでも自分で出来る対策を考えていくしかありません。

ここでは、特に保険を組み合わせた場合の考え方を見ていきます。

章1 他の保険と併用できる?

通常、私たちは一定の年齢に達すると公的年金を受け取り、そのお金で生活をすることになります。

それでは生活費が足りないとの予測のもと、個人的に準備するのが個人年金です。

もし今後、公的年金の支給開始年齢が70歳になった場合、無年金期間が拡大する恐れもあり、個人年金の役割は大きいと言えます。

また、公的年金の支給開始が70歳にならなくても、自主的に支給開始を遅らせることができ、年金の支給額を増やすことができます。

少しでも支払う額を少なくして、なおかつ、将来もらうお金を多くしたいので比較検討が必要になります。

さて、本題の「他の保険と併用できる?」の答えですが、ざっくり言えば「できる」ですが「するべき」とは言えないのが現状です。

例えば確定拠出年金idecoと個人年金保険の併用をした場合にも、控除額が少なくなるなどのデメリットはありません。

でも年金用に月々支払える金額によっては、一つに絞ったほうがいい場合や組み合わせを限定したほうがいい場合もあります。

つまりどの保険も併用は「できる」のですが、得なのか損なのかを計算する必要があります。

◯個人年金保険について

ここで簡単に個人年金保険について押さえておきます。

個人年金保険は、民間の保険会社が扱っている生命保険の一つで貯蓄に保証がついたものと考えればよいでしょう。個人年金保険には、確定年金、終身年金、保障期間付終身年金の他に投資の旨味のある変額年金、外貨建て年金があります。

「確定年金」は、受け取る期間が確定している年金で個人年金に加入する際に受け取り開始年齢と期間を決める必要があります。この保険は、60歳または65歳から受け取ることができるので、無年金期間を埋める役割が期待できます。受給期間中に年金を受け取っている本人が亡くなった場合、遺族が残りの保証期間の年金もしくはその額に相応する一時金を受け取ることができるようになっています。

後継年金受取人指定特約をつけることもあります。その場合、受け取る遺族は、あらかじめ決まっています。この特約は、年金開始日の後に、被保険者の同意を得た上で、年金受取人が申し込みをします。

「終身年金」「保証期間付終身年金」は、終身ですから亡くなるまで年金を受け取れる年金保険です。

保証期間を付けずに年金を受け取り始めてすぐに亡くなってしまった場合、支払った元本を回収できないということになります。保証期間を付けるのはそのためです。ただし、確定年金と比較すると保険料が非常に高くなります。2倍以上になる場合がほとんどです。

変額保険や外貨建て年金は、投資の知識がない方は避けたほうが無難です。

◯元本率が高いのは、学資保険

主体となる生命保険と合わせて人気があるのが、学資保険です。目的がはっきりしているので、子どもがいない方には不要ですが学資を有効に準備したい場合に向いています。

保険会社側から見れば、利益が上がらないのであまり売りたくない商品だと言われます。つまり、加入して損はないお得商品です。

元本率が最低100%、最高で111.8%というものまであります。また兄弟姉妹が加入すると兄弟割引が適用されるものもあります。

通常の生命保険、個人年金、学資保険を駆使するという方法も資産の有効活用と考えることができます。

◯共済保険は、掛け金を安く抑えられる強い味方

これまで共済が安く保険が高い、と通例で言われていましたが、保険商品も様々に安い掛け金のものが登場し、共済が必ずしも安いとは言えなくなりました。

しかし、加入契約や給付金支払いの手続きが簡単で、いざという時の安心感は変わっていません。

共済の場合は、満了までの期間が短く、その都度少額でも割戻金があるので多額の保険料負担が難しいという方には人気があります。割戻金というのは保険では配当金と仕組みは同じで、掛け金を運用し、請求のあった共済金を支払った後の余ったお金を契約者に還元したもののことを指します。

実際、配当金よりも割戻金のほうが還元率がいいことが多いです。外交セールスに付き合う煩わしさが嫌な人も選んでいるようです。

また、各種共済も生命保険料控除の対象になります。

◯生命保険には、所得控除がある

老後の資金を考える時、損保の年金保険でもいいのですが、生保の年金保険を選ぶと得なのは理由があります。

それは所得税や住民税には、生命保険料控除が受けられる制度があるからです。「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つがあり、それぞれの最大枠を上手に利用すると節税ができるのです。

ここで注意していただきたいことは、控除の限度額です。

2011年12月までに加入した場合の控除限度額は、所得税では生命保険料控除と個人年金保険料控除の2種がそれぞれ5万円で合計10万円。住民税は、それぞれが3万5000円で合計7万円でした。

2012年1月より、この2種に加え介護医療保険料控除が受けられるようになりました。控除限度額も変更となり、3種それぞれの控除額は所得税で4万円で合計12万円です。

住民税では、3種それぞれの限度額は2万8000円ですが、合計7万円までしか控除を受けられません。

加えて個人年金保険の場合、年金の受取人は契約者本人かその配偶者であり、年金受取人と被保険者が同じでなければ契約できません。

また、保険料の払込期間が10年以上であることや60歳以降に受け取りがスタートすることに加え年金の受給期間も10年以上あることが条件となります。

控除後の還付額は所得や状況(住宅を購入したなど)によって違いますので、誰でも得になるとは限らないので試算が必要です。

◯個人年金保険の年金受け取り時には、税金がかかる

年金保険の保険料を払い込む時には、所得税、住民税の控除が受けられるのですが、年金を受け取る際には課税されます。所得税に加えて復興特別所得税と住民税が課税されます。

一括で受け取る方法と年金として月々受け取る方法があります。

一括で受け取る場合は、受け取る金額から払込保険料と50万円の控除額を引いた額に一時所得としての総合課税がされます。

年金として受け取る場合は、毎年の年金額から払い込んだ保険料に年金総額に対しその年の年金額の割合をかけたものを必要経費として差し引き、雑所得として総合課税されることになります。

一概には言えませんが、一括受け取りの方が課税対象額が少なくなることが多いです。

契約者以外の年金受取人が受給することもできますが、相続税法上の年金受給権評価額に対し贈与税が課税されます。

どの受給方法についても、受給を開始する時点での税制に従って、節税となる方法が変わることもありうるので、年金加入時に一度計算して得た答えでも、税制の変化により計算し直すことをお勧めします。

章2  idecoと併用した場合、気をつけることは?(控除はどうなるの?等)

個人年金保険とideco確定拠出年金の併用について見ていく前に、確定拠出年金について押さえておきます。

Idecoは、2017年1月1日以降、利用者の制限がなくなり、誰でも任意で加入ができるようになりました。

イデコは、毎月支払った掛け金と資産運用の結果に応じて年金額が決められます。つまり運用がうまくいけば年金額が増える、運用がうまくいかなければ年金額が減るのです。

専用口座に掛け金を積み立てるのですが、その口座を選ぶのは自分でありランニングコストなどの比較検討も自分でする必要があります。

また、イデコは60歳までは解約できないので、それまではお金を引き出すことはできず、利用には手数料がかかります。

それでもイデコがいいと言われる理由は、所得控除に限度額がないことと運用益に税金がかからない点が挙げられます。

具体的には、住民税の10%程度と所得に応じた所得税の控除が受けられるわけで、年間数千円の差だとしても結果は大きく違ってきます。課税所得が多いほど、控除の節税効果が出ます。

個人年金保険に利率の高い商品が少ないため、イデコを選ぶ人が増えていくのは明白です。

さて、個人年金保険とイデコの併用についてですが、冒頭でも触れたとおり年金にいくら使えるかで決まります。

イデコの掛け金は毎月5000円から1000円単位で選べますが限度額つまり上限は職業によって異なります。自営業者など第1号被保険者は6万8000円、会社員第2号被保険者の中で企業型年金に加入している方は1万2000円、加入していない方は2万3000円。公務員第2号被保険者では1万2000円、専業主婦および主夫第3号被保険者では2万3000円となっています。

また掛け金は、限度額内で年に1度のみ変更可能で、60歳まで積み立てます。

イデコで支払う全額で控除を受けた上で、まだ資金に余裕がある場合は個人年金を併用することで、税金の節税になりますので併用がお得と考えることができます。

ただし企業年金のある企業にお勤めの方は、お勤め先の規定で加入できない場合もあります。人事部等で確認すると良いでしょう。

◯イデコは受け取り方法がいろいろ

個人型確定拠出年金として運用してきたお金を一時金として受け取る際には老齢給付金、障害給付金、死亡給付金、脱退給付金として受け取る方法があります。受取方法にかかわらず一定額までは非課税です。

ただしイデコは老後の生活資金として税制優遇措置がとられているため、60歳までは引き出すことができません。加入時の年齢によっては60歳からの受給開始にならないこともあります。

◯イデコを選ぶポイント

確定拠出年金は、自分で金融商品を選んで運用するので、その専用口座も自分で選ばなければなりません。掛け金の全額が所得税控除になりますが、加入手数料とランニングコストがかかりますので、銀行、証券各社の中から比較検討し自分に合うものを選ぶしかありません。

専用口座に掛け金を積み立てた上で、定期預金や投資信託などを組み合わせて運用するため、ハイリターンを狙いたい方は運用も投機性の高いものを選ぶことができます。また1%単位で運用商品を配分することができます。

さて口座を利用する費用の内訳ですが、国民年金基金連合会手数料として加入手数料の2300円と年間のランニングコスト1200円はどこを選んでも共通。他に資産管理手数料もしくは事務委託先金融機関手数料の756円も各社同額。

毎月の掛け金の積立か個人別の管理資産が50万円以上で運営管理手数料がなる銀行があったり、口座残高50万円以上なら証券運営手数料が無料になる証券があるので活用すると一年で数千円の差がつきます。

せっかく運用益が出ても加入手数料とランニングコストで相殺されてしまっては、もったいないです。

パンフレットに記載がありますから、数社以上取り寄せて、違いを理解した上で選ぶと良いでしょう。

細かい話になりますが「外交員がこまめに訪ねてくれるのか」「自分が出向くとして、銀行や証券会社までの交通費がいくら必要か」も調べておくと良いでしょう。これらもランニングコストの一部です。

◯イデコは、転職すると移管手続きが必要

イデコは、受給開始年齢の60歳になるまで引き出すことができません。そのため、転職などにより企業型から個人型に移管するなどの手続きが必要になります。

自動移管されることもあり、その場合は、運用がストップするため、受給開始が遅れることもあります。

また、掛け金の支払いができなくなった場合でもそれまでに拠出した資金は引き出せないので運用を続けることができます。この場合、「運用指図者」となります。

会社員から自営業者になるなど、近い将来に予定があるとか考え中の方はイデコへの加入は控える方が無難です。

章3 生命保険と個人年金保険を併用した場合、気をつけることは?

年金の準備のために支払ったお金に対し、税金が免除されるわけですから、これを利用しない手はありません。つまり生命保険と個人年金保険の両方の所得控除が受けられるので、併用のメリットとなります。

この場合、個人年金保険の控除を受けるためには、「個人年金保険料税制適格特約」を付加しておく必要があります。付加していない場合は、一般の生命保険料とみなされます。

◯生命保険の特徴を知れば、併用も簡単

生命保険に加入する目的は、死亡時の保障です。個人年金保険と併用したい場合、自分の加入している生命保険の特徴を知っていると無駄がなくなります。

1、 終身保険 一生涯続く死亡保障ですが、解約返戻金が支払った保険料の総額を上回る場合もあり貯蓄としても使える

2、 定期保険 保障期間が限定されていて、基本的に掛け捨てなので割安な保険料で大きな保障をつけられる。

3、 収入保障保険 給付金を年金の形で受け取れるが、月々の受取額が固定されていて総額は年々少なくなっていく。

4、 養老保険 死亡保険金と満期保険金の額が同じ。

5、 引き受け緩和型保険 特別な条件がついた保険で、通常保険に入れない人のためのもので保険料が割高。

6、 無選択型終身保険 5、にも入れない人のための保険で保険料は、さらに割高。

個人年金は、生命保険の満了後の生活費の準備として掛けるため、終身部分の金額によって年金額を増減すると良いでしょう。たとえば2、の場合、満了後は保障もなくなるので、年金で補うことが必要です。

個人年金保険の保障を考える前には、自分が掛けている生命保険の保障額を確認しておきましょう。

◯住宅を新たに取得した場合も、税金控除の対象なので注意する

ここまで税金控除になる制度を利用して節税しましょうとお話ししてきましたが、もう一つ忘れてはいけないことがあります。

住宅を取得した際にも「住宅ローン減税」が10年間に渡って受けられます。

つまり、住宅ローン減税を受けると、返してもらうはずの税金がそもそもない状態になりますから、保険の控除が該当しても戻ってくるお金が存在しないのです。

章4 まとめ

本記事では、個人年金保険とその他の保険との併用について説明してきました。

年金と生命保険や共済などを併用した時に、本当に得かどうかを考える基準は、所得税、住民税の控除をいかに限度額いっぱいまで使い切るかということでした。

また、個人型のイデコ確定拠出年金を併用する場合は、イデコは加入できる金額に制限はあるものの全額が控除となることだけを見るのではなく、イデコの口座にかかる手数料とランニングコストの違いを比較して選ぶことも合わせて考えるということをお話ししました。

これまで、払ってさえいれば生活に困らないだけの公的年金を受給できていたわけですが、これからはお金のことを人任せにせず自分で設計し、自分で守っていかなければいけない時代に突入しました。

情報をまめにチェックし、ぜひ自分に合ったプランを見つけましょう。

出典元一覧

https://www.photo-ac.com/main/download

確定拠出年金と個人年金どちらを選ぶ?違いと両方併用の豆知識

https://woman-money.nifty.com/intelligence/hoken/detail/120906000234_1.htm

http://1annuity-insurance.biz/cat9/post-7.html

保険を検討するときに必ず役に立つ生命保険の種類とその特徴まとめ

新築・住宅取得時の住宅減税一覧表 2017(平成29年)

個人年金保険を一括受取した時と年金受取した時の受取金額、課税の違い

https://dc.rakuten-sec.co.jp/learn/usage/?sclid=a_GO_ideco_dc_brand_161

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