生命保険の種類と特徴②終身保険

終身保険の特徴と必要性について

この記事の内容をざっくり言うと・・・

  • 終身保険は定期保険と異なり、支払ったお金が貯蓄され将来返戻金として帰ってくる(支払ったお金以上が帰ってくる保険も多い)保険です。
  • 貯蓄性が高いため、将来の様々な事に備える事が可能である一方、保険料は高くなるので「誰」の「何」ために「どのくらい」お金を残したいかということをしっかり考えることが必要性を判断する第一歩となります。 

はじめに、生命保険(死亡保険)の概要について、次に定期保険について詳しく記載しましたが、定期保険に続き、ここでは「終身保険」の詳細を記載したいと思います。

終身というと「一生」の保障がつくものをいい、生命保険の中でも中心に扱われる商品になります。保障はもちろんありがたいものですが、その他にも貯蓄性も兼ね備えているため、多様な活用方法があります。

そんな終身保険を、改めて、どんな特徴があるのか、メリットやデメリット、必要な人はどんな人か、または加入する時期を検討するにはどんなポイントがあるのか、などをじっくり見ていきましょう。

終身保険とは

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「終身型生命保険」は、保険料を満期まで支払うと保障が一生涯続く保険商品です。途中解約しても解約返戻金があるため、貯蓄性があると同時に、確実に保険金が受け取れるという特徴を持っています。

支払いに関しては、保険料が一生涯同じであるため、若い時の保険料の負担が少し重くなる傾向にあります。また、支払い方法や払込期間を選べるものが多く、払込期間は短くすればするほどトータルの保険料は下がります。

このように、たくさんの特徴がありますので、以下にて詳しく見ていきましょう。

終身保険の保障内容

終身保険で保険金が支払われるのは、死亡した時か所定の高度障害状態になった時です。それ以外の保障、入院や手術の際の備えが必要な場合は、「医療保険」や「がん保険」「入院保険」など特約を追加することになります。

*特徴*

・一生涯続く保障

終身保険は文字通り、保険を解約しない限り設定した死亡保障が一生涯続きます。つまり、解約しなければ必ず死亡保険金を受取れる商品なのです。

・貯蓄性がある

もう一つの特徴は「貯蓄性」です。終身保険は基本的に死亡保障ですが、別の受け取り方法として、払込期間が終わった後に解約返戻金をもらうことができますので、老後の生活費や子供の学費など多様に使用することができます。

つまり、将来のお金を貯めていくこともできる保険商品なのです。

・保険料が一定

支払いに関して、保険料が一定であり、若い時の負担が重くなる傾向があります。払込期間を短くすると、総支払額が低くなるのが一般的です。

・選べる支払方法

保障期間が長いこともあり、一般的に以下の4つの支払い方法から選べるようになっているのが一般的です。

一時払い 一度に全額を支払う方法
月払い 一般的な支払い方法
年払い 月払いより少し支出を抑えられる
前納払い 前納しすることで保険会社が一時預かり、支払いのタイミングで充当していくという方法。割引がつくことが多い。

どの支払い方法でも、万が一の時が満期前に訪れた際は、保険金に加えて未経過期間の保険料も戻ってきます。

・選べる払込期間

終身保険は一生涯保障が続きますが、保険料は短い期間で支払うことができます。短期払いは、保険会社にもよりますが、年数や年齢での形で設定できるようになっており、一般的に支払い期間は短いほど保険料は安くなります。

終身保険の5つの種類

終身保険の中にも、さらにいくつかの種類に分けることができます。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

①定額型終身保険

契約時に保険金額や解約返戻金の金額が約束されている終身保険で、最もオーソドックスなものになります。払込の期間が過ぎれば、そのまま貯金箱のように活用することができ、一定期間毎に解約返戻金が上がっていきます。

②低解約返戻金型終身保険

最近主流になってきているものの一つで、保険料払込期間中、返戻率が定額終身保険の7割程度になりますが、保険料が安くなるという保険です。保険料を払い終われば定額終身保険と同等の返戻率になるので、途中解約をしなければ、定額終身保険によりも少ない払込保険料で、同等の保障と返戻金を受け取ることができます。通常の終身保険よりも保険料が安いので返戻率は高くなり、貯蓄目的であれば有利な商品と言えます。

③積立利率変動型終身保険

保険料の中の「積立金」を保険会社が運用する時の利率を「積立利率」と言いますが、この積立利率が一定期間ごとに見直され、上昇すれば保険金額や解約返戻金も変更されるという保険のことを「積立利率変動型終身保険」と言います。インフレに対応できる特徴を持っています。

支払った保険料分の最低保障はされていますが、契約当初の利率は最低ラインになります。増え方は小さいですが、貯蓄としての運用に向いていて、少しでも確実にお金を増やしていきたい方にはいいかもしれません。

④変額保険

保険会社の運用実績に応じて保険金額や解約返戻金の額が変動する保険のことを言います。仕組みとしては、保険料の一部が特別勘定という資産運用をする枠に入れられて、その運用実績に応じて、保険金や解約返戻金が増加していくものになります。

保険金額の最低保障はあるものの、特別勘定の運用成績が悪いと損をしてしまい、保険金や解約返戻金が減少してしまうリスクを持った、投資性の高い商品です。余剰分のお金を運用するのに適しているでしょう。

⑤外貨立て保険

保険の運用の一部を外国の通貨で運用されている保険です。外貨価値や諸外国の金利なので常に変動し、景気の状況にも左右されるので、ハイリスクハイリターンの保険となっています。

本章では「終身保険」についての特徴や種類を記載しました。次の章ではメリット・デメリットを見ていきましょう。

終身保険のメリット・デメリット

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一章では終身型保険の特徴や種類について見てきましたが、ここではメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。どんなものでもいいところ悪いところ、表裏一体です。終身保険においては、どのようなことが言えるのでしょうか。

終身保険のメリット

保険料が一定であり資金計画を立てやすい

定期保険は更新毎に保険料が増加するなど十分にありえることですが、終身保険は保険料が一定なので毎月の出費が変わらず、生活における資金計画が立てやすくなります。また、払い込み満了後は保険料が一切かからないため、定期保険に入る場合に比べると、老後の出費を抑えることも可能です。

月々の保険料が定期保険に比べ割高ですが、なるべく早めに加入すれば月額を抑えられますし、支払合計額も少なくすることもできます。いずれ終身保険に入ると決めていて、経済的余裕もあるなら、なるべく早く契約をすると支出を抑えられます。

万が一に備えながら資産形成ができる

終身保険は、万が一の事態に備える保険でありながら、解約返戻金制度があるため、貯蓄として積立られるメリットがあります。ちなみに、近頃では解約返戻金が支払総額より多く返ってくる終身保険が主流になっています。解約返戻金は様々な用途に活用できるので、万が一の備えの必要がなくなっても、老後の生活費や、孫の養育費に宛てることもできるのです。
近年では学資保険の代用として、万が一に備えながら、子供の養育費が必要になる時期を保険料の支払いの満期に設置し、解約返戻金を教育費に充てるような使い方をする人も増えています。学資保険と違って満期に解約する必要がなく、必要な保険金だて引き落とすことも可能なので、ライフスタイルに合わせた利用がしやすいためと言えるでしょう。

保険金が必ず受け取れる

定期型や収入保障保険の場合は保障期間が定められており、払い込んだ保険料は「掛け捨て」と言われ戻ってきません。一方で、終身保険は保険期間が一生涯なので、自分が亡くなった後に誰かに必ず保険金を残すことができます。保険というと、何も起きな買った時に支払った保険料が無駄になるという抵抗感がありますが、支払った保険料が絶対に無駄にならないという終身保険の安心感は大きなメリットといえます。

相続税の節税対策になる。

現金で置いておくと相続税が課税されるものの、生命保険の死亡保険金には非課税枠があり、受取人が支払う相続税の節税ができるというメリットがあります。死亡保険金には『受け取り相続人×500万円』の非課税枠、つまり控除額が設けられています。

この控除額の有無で、実総資産6000円が子供二人に相続する際、仮に1000万円が保険金だった場合とそうでなかった場合で、140万円ほどの差が出るほどです。

相続争いを避けられる

契約者と被保険者が同一人物であった場合、死亡保険金には相続税が発生します。終身保険で受取人を指定すればその指定した人へ確実に保険金の受け渡しができるので、遺族同士の遺産争いを避けさせることができます。

終始保険のデメリット

保険料が割高

終身保険は支払いが終了しても死亡保障は続きますし、解約をする場合でも支払った保険料は満額もしくはそれ以上の額が返ってくると保障が手厚い分、月々の負担額がどうしても大きくなってしまいます。収入にあまり期待できない20〜30代では貯金をしにくくなりますし、数千万などの大きな保障を目的とした契約が難しく必要な保障の全てを終身保険だけでカバーするのは難しい点もデメリットとして挙げられます。

保険会社からすると「保険加入=必ず保険金を払う」ということになるため、保険料は他の生命保険よりも高く設定されるのは一生涯保障がされることが理由だと言えるでしょう。保険は本来貯蓄目的ではなく、もしもの際に残された人が困らないための備えなので、その目的を忘れないようにする必要があります。

早期の解約は損をするため見直しがしにくい

早期解約の場合は、保険料が高い上に解約返戻金も少ないので、保険料が100%は戻ってこないので元本割れを起こすリスクがあります。また、保険期間が一生涯で保険料の変動もないため、加入してから見直すことが難しいのが難点です。せっかく入った保険ですが、経済的な理由で解約を検討した時に、これまで支払った保険料をドブに捨てる覚悟が問われるため、見直しをする際は少々勇気がいるかもしれません。加入の際は「すぐに解約しない」ことを前提に、慎重に保険選びをする必要があります。失敗したと思ったらできる限り早めに損切りをすることが懸命と言えます。

インフレ対応が難しい

経済インフレにより物価が上昇してしまった場合、生命保険額に変動がない終身保険では将来もらう保険金や解約返戻金の価値が実質的に下がり、損になってしまう可能性があります。

例えば、30歳の男性が日本の平均寿命の80歳まで生きた場合は保険金を受け取るのは50年後になりますが、50年後の1,000万円と今の1,000万円の価値が同じである保証はどこにもありません。葬儀代で考えても、50年前と比較すると2〜3倍の価格が一般的になってきています。

一般的な物価もガソリンや電気代、車も近ごろ色んなものが値上がりを続けています。現在の日本の状況だと今から50年後には物価が2~3倍になるとも予想されているので、終身保険を貯蓄目的で考えている場合は物価インフレのリスクもしっかり意識して検討したほうがよいでしょう。

終身保険のメリットとデメリット、いかがでしたでしょうか。高価格高待遇であり、資金計画を立てやすいが見直しがしにくい、インフレ対応は難しいが、相続税対策にはもってこい、簡単にいうとこのような保険になります。

次はこの特徴を踏まえて、向いている人向いていない人の特徴を見ていきましょう。

終身保険が向いている人向いていない人

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これまで、特徴やメリット、デメリットを見てきましたが、これを踏まえた上で、どんな人が終身保険に向いているのか、また加入を検討する際のポイントなどを見ていきましょう。

加入の必要性を考えるには、「終身保険は何のために契約するのか」をしっかり考えることが大切です。そもそも、死亡保険は自分にもしもの時があった場合の備えとして利用されるサービスであり、自分じゃない誰かに保険金を残すことを目的とされています。

 つまり「誰」の「何」ために「どのくらい」残したいかということをしっかり考えることが必要性を判断する第一歩となります。

*加入の必要性の判断は、目的と必要額を明確にすること

「家族の生活費と子供の学費のため」

「遺族に葬儀代の負担をかけないため」

「親の生活費と介護費を残すため」

など、お金を残したい理由、目的は人によってさまざまでしょう。個人の状況や家族構成などでガラリと変わってくるものと思います。

だいたいの目的が明確になれば、どのくらい残せば良いかも自ずと割り出せます。例えば、自分の葬儀代を残したいのであれば、300万円ほど、学費を残したいのであれば、子供の年齢や人数などにもよりますが800万ほど、など。

この目的や必要額の確認を怠れば、保険金を過剰に設定して月々の保険料が無駄に高くなったり、月々の保険料を抑えるあまり保険金が肝心の目的を果たす金額に達していなかったりとアンマッチな契約をしてしまう恐れがあります。死亡保険は低リスク低価格などの条件を優先的に選べば良いわけではありません。残された遺族を思い、目的を果たせるかを考え選択することが大切です。

終身保険は、保険金が必ず受け取れ、かつ、満了時には解約しても支払った保険料が全額返ってくる好待遇な保険ですが、その分保険料は他と比べ割高です。ある保険会社の商品を定期と終身で比較してみても、30歳の男性が1,000万円の保険に加入した際の月々の平均保険料でいうと

定期保険:2,500円

終身保険:30,000円

これほどの差があります。

前章のメリット・デメリットでも見たように、終身保険は、月々の保険料の負担が重く、インフレのリスクも考慮する必要があるため、好待遇でも実は活用できる場面が少ないのです。

誰にでもマッチする万能な保険サービスは存在しないので、自分の目的や必要額、また、自分の支払い能力を理解して、慎重に選択することをおすすめします。これを踏まえた上で向いている人、向いていない人の特徴を見ていきましょう。

終身保険が向いてる人

保険料が負担にならない / 貯蓄に自信がない

まずは、これまでもたくさん記載してきましたが、終身保険は他の保険と比較して高額です。第一に、保険料の支払いが負担にならない人が向いています。

また、貯蓄が苦手な人は強制的に貯めることになるので、資産を意識せずストックしやすいというメリットがあります。手元のキャッシュがなくなるほどでなければ、貯蓄用に加入しても良いでしょう。

万が一の時の備えを長期的にしておきたい人

単なるメンタル的な動機ですが、保障が一生涯なので、向いていると言えます。

特定の人に必ず財産を残したい場合。

必ず保険金が受け取れる商品ですので、特定の人に確実に残したい場合は加入するべきでしょう。受取人を指定でき、相続税対策もできます。

相続税対策したい人

保険以外の資産も同様ですが、受け取った側は税金を納めなくてはなりません。前章のメリットとしても記載しましたが、受け取った人のことを考えるのであれば、資産を終身保険の形として持っておくと控除額がかなり増えますので、より残された人のためになると言えます。一括払いであれば高齢でも契約できる『一時払い終身保険』という商品もあるので、高額な遺産の相続を検討する際にはこういった商品を利用するのも良いかもしれません。

終身保険が向いていない人

お金を残したい人がいない

死亡保険は、誰かにお金を残すことを目的としています。誰にお金を残すのか分からないままに加入するのはナンセンスです。

自分で貯蓄をしようと思っている人

自分自身で貯蓄をしようと思っている人、特に20〜30代の方には向いていません。若い世代はお給料も多くないため、割高の保険料を払っていたら貯蓄がなかなかできません。貯蓄を考える場合は定期型の保険や収入保障保険など、保険料の安いものを利用して備えつつ、貯金をする方が良いでしょう。

余裕を持った支払いができない人

終身保険は他の保険と比べても割高であり、それを長年支払い続けるので、家計への負担はとても大きいものになります。

払込期間満了になるまでに解約すると払った金額の一部しか戻らず大損をしますし、将来のための終身保険で今の生活が成り立たなくなるのは本末転倒と言えるでしょう。収入に対する保険料の割合は3~10%、月収30万円なら3000円~3万円が目安と言われているので、支払い保険料がその割合を超えるようなら選択する保険の見直しをおすすめします。

短期間だけ備えたい人

子供が高校を卒業するまでの期間に万が一の事態に備えたい場合は、長期保障の終身保険よりも安い費用で多額の保険金が得られる定期保険の選択が正しいです。ある一定期間だけの保険が必要なら高い保険料を長年払い続ける終身保険はベストな選択とは言えません。子育て中であれば、保険料の他にも色々とお金が必要になる機会は多くなるので、節約をしつつ高い生命保険を安く契約できる定額保険を選択した方が、安心して子育てをできるケースの方が多いでしょう。

加入を検討するにあたって

もしも加入するならば、どのようなものをポイントとして検討すれば良いのでしょうか。何度も記載しておりますが、早期加入の方が払込総額が安くなりますが、家計を圧迫するような時期に加入する必要はありません。収入が低い時は定期型の生命保険で万が一に備え、一生涯の備えが欲しいと感じたら終身型に切り替えることも一つの手です。

検討の際に見ておきたいポイントに以下の3つがあります。

・いくら払うか(保険料)

・いくら戻ってくるのか(解約返戻金)

・万一の時の保障はどうなのか(保障内容)

細かい部分まで言うと、一章にて記載した、払込方法や払込期間、終身保険の種類などいろいろと選択肢があります。それぞれの特徴を把握し、自分にマッチするものか考えても良いですし、以下の項目でざっくりネットや専門家に聞いてシュミレーションをしてみても良いかもしれません。

まとめ

https://www.pexels.com/photo/man-couple-love-woman-139199/

終身保険について、様々な角度から記載しましたが、いかがでしたでしょうか。終身型生命保険の特徴はつかめましたか。
終身型生命保険に加入するタイミングは人によって様々ですが、保険料を1円でも抑えたい場合は、デメリットを考慮しつつ早めの加入をしておくと良いでしょう。

また、結婚したり、子供ができたりすると、生命保険の必要性は高くなります。加入時期ではなくても勉強をして知識を身につけておくと、必要に迫られた時に落ち着いた判断ができるでしょう。

いずれにしても、終身保険に限らずどんな状況にも適した万能な保険など存在しないので、保険を選ぶ際は必ずその目的を明確にしてから慎重に検討していきましょう。

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