生命保険で現実的に必要な補償額の算出方法

生命保険で備えるべき金額は実際いくら

この記事の内容をざっくり言うと・・・

  • 生命保険に加入する前に「家族が今後必要になるお金はいくらか」「公的保障で賄うことができるお金はいくらか」をしっかりと計算して自身に必要な金額を算出する必要がある

 死亡保険の加入を考える前に、知っておいた方が良いことの一つに、「ご自身の必要保障額」があります。保障額はいくらあれば足りるのでしょうか、ここは必ず知っておきたいものです。

必要保障額は家族構成や年齢、お仕事の形態などにより、大きく異なってきます。ご自身で把握するために、算出方法を見ていきたいと思います。

ご自身で計算してみて、備えるべきお金、必要な保障額を把握しておきましょう。

必要な保障額の算出方法

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必要な保障額を考えるには、何にどれくらいお金が必要かを把握することが必要です。そして、そうして出てきた「今後必要となるお金」から公的保障の「受け取れるお金」を引いたものが「備えるべきお金」となります。

  • 今後必要となるお金の算出

まずは一家の大黒柱を失った際に、今後どのようなお金が必要になるか確認していきましょう。

大黒柱を失った際に必要になるお金として、以下3点が挙げられます。

遺族の生活費

まず、一番に考えるのは、残された家族の生活費です。計算方法としては、子どもが独立するまでは、現在かかっている生活費の7割、子どもが独立してからは、現在かかっている生活費の5割掛けで考えるのが一般的です。

つまり、計算式は以下のようになります。

・現在の生活費*0.7*12ヵ月*子どもが独立するまでの年数…⑴

・現在の生活費*0.5*12ヵ月*平均寿命-子どもが独立したときの年齢…⑵

⑴+⑵=遺族の今後の必要生活費

子どもの教育費

子どもの教育費も大きな出費となります。子どもの教育費は、中学・高校・場合によっては大学や専門学校に通う場合、どれくらいかかるのでしょうか。

文部科学省によると、中学・高校・大学の教育費平均は、次の通りです。大学は特に子どもの進路によって必要なお金が大きく変わってきます。何がどれくらいかかるのか、子どもの希望進路とともに把握しておくことは大切でしょう。

教育費総額

月々の平均

中学校

公立

1,445,523円(3年間)

約40,000円

私立

4,015,869円(3年間)

約111,000円

高校

公立

1,229,937円(3年間)

約34,000円

私立

2,985,885円(3年間)

約83,000円

大学

公立

3,339,200円(4年間)

約70,000円

私立・文系

4,597,376円(4年間)

約96,000円

私立・理系

5,983,124円(4年間)

約125,000円

私立・医歯系

27,987,360円(6年間)

約389,000円

住宅ローン

最後に、生きていくうえで必ず必要になる住宅費です。住宅費は、賃貸なのか、持ち家なのかで残された遺族の負担が大きく異なってきます。

・賃貸の場合

借家人が死亡した場合、その家の借家権は妻(または夫)、または子どもに相続され、代わりに家賃を支払っていくことになります。

・持ち家の場合

住宅を購入する際に、たいていの方が住宅ローンを組みます。住宅ローンの借入条件として、団体信用生命保険といわれる保険に強制加入する必要があり、加入者が死亡した場合には、遺族の住宅ローン返済が全額免除になります。この仕組みはご遺族にとってありがたいものですね。

しかし、共働き夫婦で、住宅ローンを「夫名義」で組み、妻の方が亡くなった場合、残された夫がローンを払い続けなければなりません。このリスクを回避するため、夫婦がそれぞれ個別に契約をむすぶ「ペアローン」というローンの組み方もあります。

何れにしてもローンは保障額の算出に大きく影響するため確認した方がよいでしょう。

上記3つの費用以外に、単発的なものとしてなくなられた方の葬儀代が挙げられます。だいたい相場は200万円ほどですが、大きな金額になるので、計算に入れておくと良いでしょう。

受け取れるお金

上記では必要なお金にはどんなものがどれくらいかかるか見てきましたが、大黒柱がなくなってしまった後の遺族が生活を続けていくには、莫大なお金がかかることがわかったと思います。これらを全て備えておかなければならない訳ではなく、一部を社会保障の遺族年金を受け取ることで賄うことができます。

つまり、必要となる金額から、この「受け取れる遺族年金」を引いた額が、実際に「備えるべき」お金になります。

(※参照:「万が一」が起こる可能性と社会保障制度)
遺族年金は、職業や子どもの人数で受け取れる額がかなり異なります。どれくらい遺族年金が受け取れるのか、しっかりと把握しておくことが重要です

必要な保障額の算出例

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それでは、会社員の例で第一章の算出方法を実際にシミレーションしてみましょう。(参考:公益財団法人 生命保険文化センター)

(例)40歳 会社員

家族構成:妻(38)、長女(10)、長男(8)

月給  :39万(23歳より厚生年金に加入)

現在の生活費:27万

持ち家、住宅ローン残高あり(団体信用生命保険加入)

このような場合、第一章でみてきたような必要なお金はどのくらいかかるのか、一つずつ見ていきましょう。

*遺族が今後必要なお金

①遺族の生活費

・末子独立までの15年間(8歳〜22歳)

27万*0.7*12ヵ月*15年間=3402万円

・末子独立後の生活(妻87歳まで)

27万*0.5*12ヵ月*35年間=5670万円

合計 9,072万円

②子供の教育費

2人とも高校まで全て公立、私大文系と仮定します。

(中学1,445,523円+高校1,229,937円+大学4,597,376円)*2人

=1,455万円

2人の合計 1,455万円

③住宅ローン

団体信用生命保険加入のため、不要。

④葬儀代・・・平均約200万

①〜④の合計:10,727万円

葬儀代も含めて考えると、必要なお金の合計は10,727万円となります。

*受け取れるお金

次に受け取れるお金を見ていきましょう。

受け取れるお金には、遺族年金、死亡退職金、妻の労働収入、預貯金などがあります。

①遺族年金

子どものいる妻 子供3人の期間 年間1,303,900円(月額108,658円)
(遺族基礎年金)
年間1,865,000円(月額155,416円)
(遺族基礎年金+遺族厚生年金)
子供2人の期間 年間1,229,100円(月額102,425円)
(遺族基礎年金)
年間1,790,200円(月額149,183円)
(遺族基礎年金+遺族厚生年金)
子供1人の期間 年間1,004,600円(月額83,716円)
(遺族基礎年金)
年間1,565,700円(月額130,475円)
(遺族基礎年金+遺族厚生年金)
※子供が全員18歳到達年度の末日を迎えた妻は、子供のいない妻と同様の扱いになる。この時点で妻の年齢が40~64歳の場合、中高齢寡婦加算がつく。
子どものいない妻 妻が65歳未満の期間(夫死亡時に妻が40歳未満の場合) なし 年間561,100円(月額46,758円)
(遺族厚生年金)
妻が65歳未満の期間(夫死亡時に妻が40~64歳の場合) なし 年間1,146,200円(月額95,516円)
(遺族厚生年金+中高齢寡婦加算)
妻が65歳以降の期間 年間780,100円(月額65,008円)
(妻の老齢基礎年金)
年間1,341,200円(月額111,766円)
(遺族厚生年金+妻の老齢基礎年金)

※公益財団法人 生命保険文化センターより抜粋

上記の表を参考に見ていくと、

・18歳未満の子ども2人の期間(遺族基礎年金+遺族厚生年金2人分)

1,790,200円*9年間=16,111,800円

・18歳未満の子ども1人の期間(遺族基礎年金+遺族厚生年金1人分)

1,565,700円*2年間=3,131,400円

・18歳未満の子どもなし、妻64歳まで(遺族基礎年金+中高齢寡婦加算)

1,146,200円*16年間=18,339,200円

・18歳未満の子どもなし、妻65歳以上(老齢基礎年金+遺族厚生年金)

1,341,200円*23年間=30,847,600円

遺族年金の合計6,843万円

②死亡退職金:相場400万円

③妻の労働収入

60歳までの22年間*年間80万円=1,760万円

①〜③の合計:9,003万円

*必要保障額「備えるお金」の額

上記の計算を当てはめると、

「今後かかるお金」—「受け取れるお金」=1,724万円

備えるべきお金は【1,724万円】となります。

ここでは、支出面に関しては予備費や住宅の修繕費など、収入面に関しては預貯金のことを考慮していません。保障額を計算する年齢によっても大きく違ってくるため、ご自身で計算する際は、専門家に相談しながらやってみても良いかもしれません。

おわりに

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一家の大黒柱に万が一のことがあった時の「必要保障額」の計算をすることが、正しい死亡保険に加入する第一歩です。民間の生命保険はあくまでも「遺族年金」「会社からの保障」などで補いきれないときに加入をする、万が一の時の保障になります。入りすぎると無駄な保険料を払うことになるので将来を見据えて適切な金額を設定しましょう。

ただ、上記で記したように、「保障額」は家族構成や勤め先によって大きく異なります。長い人生の中で、ライフプランやご家族の状況に変化が起こると、必要保障額も変わります。現在すでに保険に加入している人も、保障金額が妥当か、定期的に見直したほうがよいですが、細かい計算や社会制度の知識が絡んでくるため、万が一のときに必要なお金が備えられているか、専門家と一緒に計算してみても良いかもしれません。

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