解約返戻金で損をしないために知っておきたいこと

解約返戻金で損をしないために知っておくべきこととは?

この記事の内容をざっくり言うと・・・

  • 解約返戻金がある生命保険であるか、解約返戻金がない生命保険かどうかをしっかりチェック
  • 本当に解約返戻金が必要なお金であるかどうかを今一度考え直す
  • すでに加入している生命保険がある場合の見直しにおいては家計を圧迫しているのならば解約の検討必要性ありだが、
    保険貯蓄以外の貯金がない場合には解約はおすすめできない

生命保険に加入するとき、何を気にしますか?保障内容、保険料、会社が信頼できるかどうか、気にするポイントはたくさんあると思います。それでは、「解約返戻金」についてはどうでしょうか。

そもそも解約返戻金(かいやくへんれいきん)を知らなかったり、「解約したら戻ってくるお金」というほどのイメージしかなかったり、という方がほとんどだと思います。保険契約時、もしかすると解約返戻金は陰が薄いかもしれません。しかし解約時にはとても大きな存在になります。ライフステージが変化する時には、保険の見直しが必要になる場合があり、もし検討した結果、切り替える場合、今まで契約していた保険を解約することになります。

今回は解約返戻金とは何か、実際にどれくらい戻ってくるものなのか、その仕組みや損をしないコツなどを、順を追って見ていきたいと思います。

解約返戻金とは

https://www.pexels.com/photo/bank-banking-banknotes-business-210574/

解約返戻金とは、保険の解約の際に保険会社から払い戻されるお金のことです。これは「保険加入者が解約をした場合」、「保険会社の都合で契約を解除された場合」のどちらでも支払われます。解約返戻金とは、生命保険などの保険を、契約期間中に中途解約したときに戻ってくるお金のことをいいます。返還率は通常、年数が経過すればするほど、その返戻率が上昇して、保険商品によってはそれまでに支払った保険料の累計を上回る場合もありますが、途中解約をした場合などは、払い込んだ保険料のすべてが返ってくるケースは稀です。以下、特徴を見ていきましょう。

解約返戻金の型

解約返戻金には以下の型があります。

*従来型
従来型は、通常のように解約返戻金がついているものです。解約返戻金がどれくらい戻ってくるかは「返戻率」によってことなります。これが例えば90%であれば、払い込んだ保険料の9割が戻ってきます。この返戻率は、保険商品によって異なりますから、契約前に必ず確認をするようにしましょう。この項目には、積み立て型の保険商品や、終身保険や養老保険、学資保険などの多くが当てはまります。

*低解約返戻金型(解約返戻金抑制型)
低解約返戻型は、返戻率を従来型の7割程度に抑えることで、月々の支払い保険料も抑えた商品です。イメージがわきにくいかもしれませんので以下に例を示します。この保険商品の場合、保険料の払い込み期間中に解約してしまうと損をしてしまうことが多いため、契約の際には注意して加入しましょう。

*無解約返戻金型

いわゆる「掛け捨て」と呼ばれるタイプの保険商品で、解約の際に解約返戻金が支払われないタイプの保険商品です。解約返戻金をあえて無くしているため、保険料は上記の2種類に比べて安く抑えられています。

解約返戻金の貯蓄効果

解約返戻金のある生命保険は貯蓄代わりになります。低解約抑制型保険でも、満期日(払込期間として設定していた時期)を迎えた以降は解約返戻金が払込み総額を上回ることが一般的です。

終身保険の場合、払い込みが完了すれば、解約することで払い込み分に利率を加えた分を現金として自分の手元に戻せるので、貯金をしたのと同じ効果が得られます。ただし、解約した場合は保障がなくなりますので、保障を残すのか、現金にするか検討する必要があります。

解約返戻金の計算方法

上記にて、解約返戻金がある保険と3つの形をご紹介しましたが、その金額の計算には以下の式を利用します。

「契約者価格 - 解約控除 × 払戻率 = 解約返戻金の額」

契約者価格とは:

保険金として積み立てられている準備金のうち、解約する保険の収支残高(すでに支払われた給付金などを差し引いた残高)。

※ 払い込んだ保険料の合計額ではない。

解約控除とは:

保険契約を結ぶ際にかかった費用(営業職員への手数料、審査にかかる費用、保険証券の発行費用など)のうち、未回収の部分。

ここに契約年数や保険商品によって変化する払戻率をかけることで、手元に戻ってくる金額が決定します。

*解約が早いほど少なくなる

解約返戻金は、解約するのが早いほど少なくなります。払い込んだ保険料の積み立てられている部分から解約料のようなものが差し引かれるためです。保険会社にとって、費用がかかるのは新規契約をするときです。契約時にかかった費用を払い込んだ保険料から徐々に回収していき、いずれ全ての費用分を集める仕組みになっています。ですから契約したばかりのタイミングで解約をすると、積み立てに充てられた分から未回収の費用を差し引くことになります。早期に解約すると解約返戻金が少なくなるのはこういった仕組みがあるためです。

*解約返戻金の支払い時期

解約返戻金は、約1週間で振り込まれるのが一般的です。1週間が経過しても振り込まれない場合は問い合わせてみるとよいでしょう。

解約返戻金にかかる税金

解約返戻金と税金について確認してみましょう。

解約返戻金を受け取った際は、懸賞や競馬などの賞金、埋蔵金の発見者が受ける報労金などと同じカテゴリとなる、所得税の「一時所得」として取り扱われることになります。税額の計算方法は次のようになります。

{解約返戻金 − 払込み保険料総額 −50万円(特別控除)}× 0.5

上記の式の通り、受け取った解約返戻金から保険料合計額を差し引いた金額が50万円をこえない場合は、税金がかかりません。利回りのいい保険商品に加入している場合は税金を収める必要があるかもしれませんが、現在は低利率の時代です。利回りのいい保険商品が出回ることは少ないので、現在流通している保険商品に関しては、解約返戻金に対する税金はあまり気にしなくてもいいでしょう。

現在よりも利率がよかった時代の保険が継続中の場合は税金がかかるかもしれないので確認することをおすすめします。

解約返戻金のある生命保険・ない生命保険

解約返戻金が付いている保険にはどのようなものがあるのでしょうか。以下にて、付いている生命保険と付いていない生命保険を見てみましょう。

解約返戻金のついている生命保険

・終身保険

終身保険は基本的に長期の契約になります。そのため長期間払い続けることで、解約返戻金を貯蓄のように利用することもできます。特約をたくさん付加している場合は、払い込んだ保険料の積み立て分が少なくなり、解約返戻金も少なくなる可能性があります。

・養老保険
養老保険は、被保険者が満期日まで生存していた場合と死亡した場合いずれも保険金(同額)が支払われる保険です。そのため保障を得ながら貯蓄ができ、老後資金の確保に向いている保険です。養老保険では10年や15年など、ある程度の期間支払いを続けていれば解約をしてもほとんどのお金が戻ってきます。もちろん保険会社によって返戻率は異なります。加入前に必ず確認しましょう。

総じてみれば、積み立て型の保険にはほぼ解約返戻金がついています。ただ、会社や商品によって様々であることは間違いないので、終身保険だから絶対ついている!と思い込まず、加入する際は払戻率などしっかり確認することをオススメします。

 

解約返戻金のついていない生命保険

・定期保険

定期保険は、解約返戻金が全くないか、あってもほとんど戻らないという保険が多いです。保障を得ながら貯蓄をするといった目的に対しては不向きな保険のため解約返戻金をつけない商品がほとんどです。

・収入保障保険
収入保障保険は、万一が起こった時点から満期日までに必要な金額だけを保障するため保険金額が年々減少していく仕組みの保険です。「積み立てる」といった性質がないため、基本的に解約返戻金はありません。

稀に収入保障保険でも解約返戻金を積み立てられるものもあります。保険料払込期間を短縮した「短期払い」であることが前提で、払込み満了後に解約返戻金を受け取ることができるという仕組みです。保険料払込期間と保険期間が同じ場合は適用されません。

終身保険などの長期の契約で保険料を支払い続けると、満了した時点で、解約返戻金の方が払込み総額よりも多くなっていることが一般的です。払い込みが終わっても契約を続ければ解約返戻金は増え続け、被保険者が死亡した場合は死亡保険金額が、解約した場合は解約返戻金が支払われます。

その点に焦点をあててみると得するように見えますが、同じ保険商品に長期間保険料を支払い続けるのは、それ相応の覚悟が必要です。もし契約期間中に、他の商品に切り替えたいと思っても、損切りをしないかぎり解約できません。払戻率などしっかり確認せずに、「安いから」「保障が良いから」と安易に契約すると、保険の見直しの際に後悔することになってしまうかもしれません。

解約返戻金で損をしないためにしっておきたいこと

https://www.pexels.com/photo/person-holiday-vacation-woman-6479/

解約返戻金について、損をしないために知っておきたいこと、確認したいことをまとめました。順に見ていきましょう。

加入時に確認するポイント

*保険に加入する目的を確認

解約返戻金ばかりに注目するのも焦点がずれてしまうので、自分は「万が一の事態」にどう備えたいのかを一度明確にしましょう。

*解約返戻金は本当に必要か

上記で確認した目的と照らし合わせた時に、解約返戻金が必要かどうかを考えましょう。保障を得ながら貯蓄をしたいのであれば必要かもしれませんが、保障を得ることと貯蓄を分ける方法もあります。解約返戻金を期待するならば、長期の加入が必須になるので、他の方法も検討しながら必要か考えましょう。

*加入前に払戻率を確認

解約返戻金が必要だと判断したら、解約時の返戻率を必ず確認しましょう。あらかじめどれだけ戻ってくるのかを知っていれば、残念な思いをすることもありません。解約返戻金は契約年数が経つほどに、満期を迎えた後も徐々に払戻率が上がっていきます。ほとんどの保険商品では、契約を行って10年目までは70%を超えない率となり、解約の際は3割以上の損をします。

また、外貨建ての保険の場合は、解約時の為替の具合によって解約返戻金が上下します。貯蓄目的の場合にはそのまま寝かせておく方が良いですが、収支バランスを見たうえで保険内容を変えたい場合などは解約が必要になるでしょう。払戻率がどのように変化するのかもチェックしましょう。

*安易に加入しない

解約返戻金が全然戻ってこなかった、というのは大抵確認不足から引き起こります。加入時に不明点があれば専門家に相談するなどして、自分で数字をきっちりと確認してから加入することをおすすめします。

返戻率をあげるには

解約返戻金をあてにするならば、返戻率はできるだけ高くしたいと思います。返戻率を高くするには以下の方法があります。

*支払い期間を短くする

支払い期間を短くすることで返戻率は上がります。例えば払い込み満了年齢を下げる、一時払い(保険料の一括払い)にする、といった方法があります。他には月払いを年払いにするといった方法もあります。

*返戻率が高いものを選ぶ

当たり前ですが、同じ保障内容でも保険商品によって返戻率は異なります。同じ保障内容の商品を専門家にピックアップしてもらい、その中から選ぶのもひとつの手段です。

*低解約返戻金型を利用する

満期後の返戻金をあてにしたい場合は、低解約返戻型の保険がよいでしょう。保険期間中の返戻率こそ低めですが満期日を超えたら返戻率は100%を超えるものがほとんどです。

解約をした方が良いのか悪いのか

次に、解約返戻金は解約した時に生じます。そもそも、解約した方が良い時とはどんな時か、反対に解約しない方が良い時はどんな時か、以下で一度確認しておきましょう。

*解約した方が良いケース

・保険料の支払いが家計に負担を強いる場合

やむを得ない状況で収入が減る場合など、保険料が家計の負担になり、生活に支障をきたす場合は、保険の見直しが必要になります。保険は将来に向けての備えであり、そのために今が犠牲になることは本末転倒と言えます。どうしても保険料が支払えない場合は保険を解約し、当面の生活資金を確保しましょう。

・貯蓄ではなく、保障に重点をおきたい場合

ライフステージの変化によって、貯蓄より保障に重点を置きたい場合が出てくることもあります。一般的に「積立型」の保険は、「掛け捨て型」の保険より保険料が高めに設定されています。そのため、保障に重きを置きたい方は、掛け捨て型の保険に加入し、ご自身で貯蓄や資産運用を行った方がお得な場合もあります。

*解約をおすすめしないケース

・新しく入る保険の予定利率や返戻金の条件が悪い場合

新しく入ろうとしている保険の条件に比べて、解約する保険の方が予定利率や返戻金などの条件が良い場合は、将来的に得になる場合も少なくありません。保険の解約の際には新しく加入する保険の条件は入念にチェックしましょう。

・保険以外の貯蓄がない場合

積立型の保険に加入していて、貯金や他の資産運用をしていない場合、いざという時に頼りになる貯蓄が目減りする恐れがあります。この場合は多少家計に負担がかかっても、満期になるまで保険料を支払った方がまとまったお金が手元に残るため、金銭的には安心感が得られます。

生命保険を解約せず保険料を抑える方法

保険を解約したい場合、「家計を楽にしたい」などが金銭的な理由がほとんどだと思います。実は保険を解約しなくとも保険料の負担を減らすことはできるのです。この項では解約をしなくても保険料の支払い額を減らせる方法についてご説明します。

*特約を解約する

保険本体に付随する形で保障を補完する「特約」これは保障額を底上げしてくれたり保障の範囲を広げてくれたりと便利なものです。しかし、保障が手厚くなるからとあれこれと特約を付けているとその分保険料は値上がりしてしまいます。特約を解約して、細かく保険料を削減ことで、身の丈に合った保障を受けることができるはずです。

*払い済みを利用する

その時点で保険会社に積み立てているお金を、一時払保険料に充てる方法です。この方法を行うと保障額は下がり、特約は解約となりますが、保険料の支払いを止めることができます。加入している保険の保険会社に制度を利用できるか問い合わせをしてみましょう。

*契約者貸付を利用する

一時的に支払いが難しくなった場合は、保険会社より「契約者貸し付け」を利用することができます。契約者貸付とは、貯蓄性のある保険に加入している場合、その時点の解約返戻金の一定割合まで、所定の利率で借りられる仕組みです。貸し付けであるため当然利息はかかりますが、数ヶ月後に収入が戻る見込みがある場合などは、この制度を利用するのも良いかもしれません。

以上の方法は、解約が損になってしまう場合で、かつ保険料を抑えたい場合に有効な方法です。受け取れる解約返戻金と支払う保険料を計りにかけたうえで、得をする場合は積極的に活用していきましょう。

まとめ

https://www.pexels.com/photo/startup-planning-notes-mac-book-7357/

解約返戻金と聞くと難しそうですが、計算方法はシンプルです。解約ありきで契約するわけではありませんが、将来的に保険の見直しをする場合に備えて、保険の加入時には保険料や返戻金の確認は欠かさないようにしましょう。保険会社のサイトで計算結果が見られる場合もありますので、気軽にチェックしてみてはいかがでしょう。

無料保険相談はいかがですか?

「記事を読んでも、よく分からない」「実際に、保険のプロに聞いてみたい」そんな時は、保険サミットの無料保険相談サービスをどうぞ。 弊社の紹介する保険のプロが、こちらから最寄りのカフェまで伺います。 もちろん、その場で契約を迫られるような事はありません。是非、お気軽にお申込みください。